それはどこにも似ていない景観
新潟県粟島浦村・粟島。日本海に浮かぶ数少ない離島のひとつで、飛島と佐渡島のちょうど中間あたりに位置しています 島を一言で言い表すならば、「独特」。順にみていきましょう。
まずは景観。南国のように薄く鮮やかな海とは対照的で、海はくっきりと濃い青が広がります。ごつごつとした奇岩が海から突き出る様子も壮観。奇岩とは言うものの、松島(宮城)のように濃い緑もなければ、家島諸島(兵庫)のように黄土色の砂質でもありません。グレーの岩肌と濃い海の青のコントラストに独特の雄大さを感じます。 そんな濃い海ですが、潜ればむしろ透明度が高いそう。この海域は鯛漁がさかんで、ダイビングでは大物に遭遇することもしばしば。奇岩などのダイナミックな地形も楽しめます。こんな海ですから釣りも大人気!大物も期待できそう?
海も豪快なら料理も豪快!特にわっぱ煮と呼ばれる鍋料理は季節の魚と野菜をみそ仕立てで味わいますが、仕上げに焼き石を入れて熱する点が最大のポイント。独特の調理は口に入れる前から楽しませてくれますね! また、バードウォッチングの名所としても知られる粟島。特に春から秋を中心に多くの渡り鳥が訪れます。新潟の中でも、まさに島だからこそできる体験。やはり、独特です。
近年は観光にもより一層力を入れている印象の粟島。訪れた時は遊んで遊んで遊んで食べて、きっと大忙しになるはずです!
粟島の見どころ
景色を楽しむ
奇岩
隆起が激しく海岸段丘が発達しているなど、地形がいびつな粟島周辺。奇岩と呼ばれる変わった形の岩々は、自然の力によって作られるもの以外の何ものでもありません。島一周の観光船で見て堪能するもよし、シーカヤックで近づくもよし、ダイビングで潜ってその姿を確かめるもよし。
ダイビングポイント7か所
2009年より解禁となったダイビングポイント。荒々しい個性的な地形と、粟島特有の大小の魚たちが楽しめます。マダイやスズメダイなど、島でもよく食べられている大物なんかもうろうろしていたり。
あわしま牧場
フェリーが到着する内浦地区、港から南へ進んだところにある、馬たちの牧場です。その昔、粟島には粟島馬と呼ばれる馬が60頭近く暮らしていたそうです。明治天皇に献上されるほどの馬だったそうですが、残念ながら絶滅。そのまま80年近く粟島から馬の姿は消えていました。時は流れて2008年、「もう一度粟島に馬を」と、種雄と雌たちが粟島に上陸し、復活しました。平成の粟島馬たちは、島の名産である竹から捨てられる笹を食べながらのんびり暮らしています。乗馬体験も可能です。
鳥崎展望台
島の最北端。晴れた日は、向こう側に見える本州の山々が情緒たっぷり。内浦海水浴場 島唯一の砂浜を持つ海岸です。集落から5分程度と近く、高い透明度と遠浅の泳ぎやすさがポイント。近くにはトイレ、シャワー、バンガロー、キャンプ場もあり、お好みの過ごし方が出来ます。貸しテント、バンガローは村役場で申し込み可。
島西部の海岸沿い
特に冬は大陸からの寒波の影響で海が荒れる粟島。大陸に面した西側には、異国から大量の漂着物が届けられます。漂着物による長城が築き上げられることもあるとか。もちろん良いことではありませんが、これも日本海側に浮かぶ島の宿命。一度見ておくことで色々考えさせられるでしょう。しかし、ゴミばかりでなく、珍しいソデイカなんかが打ち上げられることも(?)。それを探しに行くのは冬の粟島の風物詩だなんてよく言われています。たしかに、「打ち上げられたイカを期待して探しに行く」なんて、島じゃなけりゃ出来ないですけどね(笑)。
施設を楽しむ
漁火温泉「おと姫の湯」
日本海を一望できる、癒しの湯どころです。「夜には漁火が見えるかも?」というところから、この名がついています。無色透明無臭の塩化ナトリウム温泉、実は舐めると異様に苦い。
粟島の情報あれこれ
【名 称】粟島(あわしま)
【所在地】
(地図)
【面 積】9.86㎢
【周 囲】
23.1km
遊 び
バードウォッチング(環境省の鳥類標識調査地・2級ステーションに指定)、大謀網漁見学、磯だこ獲り、芋ほり、ツアー「竹取物語」、海水浴、ダイビング、釣り、シーカヤック、島一周観光船、キャンプ、乗馬
食べる
真竹、真鯛、あわび、ギンバソウ、サザエ、じゃがいも
郷土料理
わっぱ煮、ギンバソウのとろろ、イモダコ、竹の子の煮しめ、冷やし汁
変わりモノ
カメノテ、笹の子
お土産に
真竹炭製品(枕、入浴剤、消臭剤など)、日本酒「粟島」、エゴねり、まだら干物、わかめ、乾燥茎、めかぶ
マスコット
う た
粟島さっこい三下り、ボクはタイボー
粟島へのアクセス
フェリーを利用する
岩船港~(1時間30分)~粟島