棄てるものは「羞恥心」!桃岩荘に泊まる。その3 (真骨頂・ミーティング編)【旅レポ】

桃岩荘の夕食

夕方になると、新規のお客さんも、ツアーに出かけていたお客さんも、みな桃岩荘に戻ってくる。しかし、夕方だろうと何かと賑やかなのが桃岩荘だ。何せ桃岩荘周辺は商店はおろか、自販機ひとつない。「ばか騒ぎをしても、ご近所には誰にも迷惑をかけない」というメリット(?)があるのだ。

「桃岩荘にご宿泊の皆さんッ!今日も一日ッ!お疲れ様ですッ!ただいまッ!夕食の準備が整いましたッ!食堂へェお集まりくださいッ!」

というアナスンスが流れる。この館内放送は要所要所で行われるがこれもいちいちテンションが高い。桃岩荘以外では「ちょっと静かにして」と言われそうなテンションである。しかし逆に言うと、それだけ至る所で「桃岩らしさ」の演出が施されてあるとも言える。芸が細かくて面白いのだ。(もちろん、食事自体はふつうに食べられる)

ちなみに、料理は基本的にヘルパーさんだけで作っているようで、味の良し悪しも毎年違うのだとか。。

ただ、ご飯も遅くまで食べてはいられない。早めに風呂も済ませておかないと入るタイミングを失ってしまうからだ。食堂の脇には「桃岩風呂」と呼ばれるだけの普通の風呂がある。浴室は女子風呂と混浴に分かれている※1。

そんなこんなを、遅くとも18時30分までには済ませておかないと、あとが厳しくなるだろう。もっとも、桃岩荘近辺は何もないので、よほどだらだら過ごさない限りはどうにかなるはずだ。

※1 浴室は女子風呂と混浴に分かれている。 → 結果的にどういうことかはお察しください。

「♪あそっれミーティングー」

ピー

「はァーい!みなさんッ。こちら桃岩荘ミーティング実行委員会です!間もなく西の空にィ夕陽が沈みますッ!玄関前に至急ッお集まりくださーいッ!」

この館内放送、空気が澄んだ日は遠く離れた港方面でもぼんやり聞こえるとか(?)。それはともかく、ぞろぞろと玄関前に人が集まり始める。見ると、今まさに水平線に夕陽が沈もうとしていた。簡単に説明すると、「夕陽が沈むので、沈みきるまでみんな歌いましょう」ということだ。文章にすると簡単なことである。「儀式」なんて言うが、絶景を目に焼き付けて、思い出を共有出来ればそれで良いのだ。きっと。

 水平線いっぱいまで太陽を見送るので、北海道にしては遅い時間まで明るい礼文島。それでも夕陽が沈めば一気に暗くなる。こうなると館内へ戻り、いよいよメインイベントだ。


じゃんじゃじゃんじゃじゃんじゃじゃんじゃ

「♪ミーティングー」(手拍子)
「♪そっれミーティングー」(手拍子)×2
「♪それミーティングーらったらったらったらった」


ミーティングとは、ユースホステルにおいて「旅人同士が親睦を深められるように」と設けられた文化だ。その形式は各ユースホステルとも自由。しかし、自由なだけに、桃岩荘のそれがかなり濃いのは言うまでもない。

ミーティングは大きく分けて二部構成。第一部は礼文島の観光案内、第二部は30年以上前から変わらないフォークソングやアニメソングを歌って踊って※2・・・となる。歌はともかく、踊りともなれば知らない人がほとんどだと思うが、それらをいちいち覚えている暇はない。ぶっつけ本番!テンションひとつで乗り切るのが良策※3だ。アホづらで挑むしかない。

ちょいちょいギャグや小ネタ、クイズが挟まれる。前後の状況はすっかり忘れたが、桃岩荘に宿泊した当時、筆者は罰ゲームで何故かてるてる坊主の恰好をさせられた覚えがある。同時期に宿泊していた22~23歳のお姉さんは馬の被り物を被せられていた※4。

その日の細かいことは忘れてしまったが、いつかまた桃岩荘に行きたいと思っている僕※5なので、きっと楽しかったのだ。とにかく羞恥心の棄てドコロである。

ミーティングのあとは「愛とロマンの8時間コース」参加者が招集される。

~~~ 桃岩用語 ~~~

※1 浴室は女子風呂と混浴に分かれている。
 → 結果的にどういうことかはお察しください。

※2 30年以上前から変わらないフォークソングやアニメソングを歌って踊って
 → 70年代フォークソングが中心。ひょっこりひょうたん島、月光仮面、
   鉄腕アトム、ぎんぎんぎらぎら夕陽が沈む・・・などなど。
   ちなみに最後の締めは5つの赤い風船「遠い世界に」と決まっている。
   歌詞はわからなくても、ヘルパーさんが先に歌詞を叫んでリードして
   くれるので、歌えないことはない。
   しかし、高い確率でヘルパーさんの声が潰れているので、
   何を言ってるかわからない可能性もあるが、そこは笑顔で見守ろう。

※3 テンションひとつで乗り切るのが良策
 → 昔、「人間不信の女の子が桃岩荘に宿泊する」という、なんとも無茶(?)な
   ドキュメンタリー番組もあった。詳細はともかく、テンションで
   ミーティングを乗り切った彼女。最後はとても元気になっていた。

※4 22~23歳のお姉さんは馬の被り物を被せられていた
 → 羞恥心は捨てている前提だが、なんだか変な空気になったのは言うまでもない。

※5 いつかまた桃岩荘に行きたいと思っている僕
 → なんだかんだでかなり好きな場所である。

【シリーズ】棄てるものは「羞恥心」!桃岩荘に泊まる。

★その3(真骨頂・ミーティング編)【旅レポ】

もっと島々の雰囲気を感じたい方はこちらから

思い付きで島旅を楽しむ「僕」こと tanoshimasan が、北は北海道から南は沖縄まで「日本の島々」を紹介するエンタテインメント記事集です!
島々の魅力、楽しみかた、他愛のないエピソードをどうぞ~