小さい頃は家族の影響でプロ野球にハマり、小学校になってからは、少年団のチームメイトの影響などがきっかけで、20年以上Jリーグを見続けているというのがこれまでのスポーツ観戦歴です。
そんな流れを経て、リーグ発足をきっかけに興味本位で見始めたのがBリーグ(バスケットボール)。
ほぼ知識ゼロの状態で見始めましたが、初回からそれなりに楽しめたことが今につながっていると思います。
始めて生で見た時は、ゲーム展開の速さに驚きました。状況にあわせて24秒、14秒の中で攻撃を完結させなければならないというルール上、一旦プレーが止まっても息つく暇もなく攻撃が始まります。
常に行ったり来たりの展開ではなく、早く攻めたり、あえて秒数を目一杯使ったり、状況ごとでプレーの選択を変えていく点も面白いです。
一方、苦戦したのが接触によるファウルです。サッカーをよく見る人が、見始めると「どこがファウル?」というシーンが結構な頻度で起こるんじゃないかと思います。サッカーではある程度許される接触でもバスケットボールだとほとんどがアウト。
プロレベルだとプレーそのものが速いということもあり、直前のプレーの何がファウルだったのか全くわからないのです。極端に言えばリプレイを見てもわからないほど。このような状況でも判定できる審判はすごいなと感心したものですが、見続けたことでやっと慣れてきました。
魅力について
「現地でスポーツの試合を観る」という点で、Bリーグ、バスケットボール全般の特にいいなと感じたことを挙げてみたいと思います。
まず一つ目は初心者でも観戦しやすい環境。
先ほど挙げたようにわかりづらいファウル、複雑なルールは会場のアナウンスが解消してくれます。今では多くの会場で設置されている吊り下げ式のビジョン(NBAでよく観る)による映像を使いながら、プレー毎に細かく教えてくれるのです。
また、応援の仕方にも他の競技とは大きな違いがあります。Jリーグはいわば観客主導の応援。サポーターが独自で応援方法を考えて試合を盛り上げますが、Bリーグは主催するクラブが主導。攻撃と守備で異なる掛け声や手拍子について案内もありますし、何よりもシンプルであることが初心者でも参加しやすい理由だと思います。
続いて2つ目は時間の考え方。
バスケットボールの試合時間は10分×4本(NBAは各12分)。一方サッカーは45分×2本なので、合計すればサッカーの半分以下ですが、試合開始から終了までの時間は共に2時間程度。むしろバスケのほうが長い時もあります。
サッカーは試合時間こそ90分ですが、実際のプレー時間(ボールをコートの中に入れてプレーしている時間)はだいたい50~60分。展開によっては45分を切ってしまう試合もあり、それ以外の時間はボールが外に出る等のプレー外です。アディショナルタイムでプレー時間を増やす傾向になってきていますが、サッカーの場合は90分を最長として、そこから空白時間を都度挟んで、プレー時間がかなり減っていくものと考えたほうがよさそうです。
一方バスケットボールはプレー時間が「必ず」40分確保されるという考え方になると思います。ボールが外に出たり、ファウルをすれば時計が止まります。止まっている時間は解説をアナウンスしたり、チアの方々がパフォーマンスで会場を盛り上げたりします。
全試合共通の40分というプレー時間の中でいかに得点を挙げていくか、失点を防いでいくかになりますし、短時間での攻め合いの連続なので、間延びが少なくメリハリがある2時間だと感じます。点がよく入り、演出も豊富なので子どもと一緒に見やすい点が大きな魅力だとも思います。
その他にも、天候に左右されないこと、クラブが様々な都道府県にあること、実力が拮抗していて熱い試合が増えていることなどもあります。
声出し解禁について
先日、Bリーグでも新型コロナウイルス感染症対策のガイドラインが改正され、検温の撤廃、収容率100%時の声出し応援の解禁などが今週末から適応になります。
再び声出しができるようになったのは喜ばしいことですが、一方で声出し解禁が試合のPRに使われたり、ニュースで大々的に取り上げられている様子を見ると、試合を見て自然に声が出る、感情が表に出るなど、至って普通のことも許されなかった状況の異常さを感じます。
知らず知らずのうちに慣れてしまった声がない観戦。ですが、やっぱりこれには違和感が・・・。魅力を最大化させるためにも、自然の姿で時には感情的にもなれる自由でストレスのない観戦が必要なんだなと改めて思います。