部屋とメラトニンと自閉っ子

夜中に2時間ぐらい起きてしまう娘が、体内時計を整えるホルモンであるメラトニン(薬品名は「メラトベル」)を飲むようになっておよそ4カ月が過ぎました。

「夜中に起きず、連続で7時間以上寝てくれたらOK」と設定して記録し続けている成績は、今朝を含めて「58勝59敗」。前回の報告からほんの少しだけ巻き返すことができました。

まあパパも眠いのに頑張ってる方だよウヒヒ、の顔

中途覚醒に異変が

前回もご紹介したように、なかなか勝ちを重ねられない理由のひとつは「寝てから6時間きっかりで元気に目覚めてしまう」日が増えたこと。

ただしメラトニンのおかげで眠りの質が良いのか、そのまま2度寝なしで学校へ出かけても娘はおおむね問題なく、二度寝なしの日も正直なところ以前ほどの不安はなくなりました(長期的にどんな影響があるかはわかりませんが)。

そんな中、夜中に起きている娘の過ごし方に大きな変化が現れました。

「親を起こしに来ない」のです。

休日の昼間が楽しいとテンションが上がり、寝つきが悪いという傾向も少々

個室の効能

GWあたりから娘に個室を作り、寝かしつけたあとはそのまま一人で寝かせています。

最初の頃は中途覚醒すると親が寝ている寝室のドアをバーン!と開けて「リビングへ遊びに行くぞ」と手を引っ張ったのですが、最近は自分の部屋でそのまま遊んでいます。

飽きるとリビングへ行ってぬいぐるみを虐げたり(^_^;)食べ物を漁ったり(娘はお菓子の袋も開けられないなどひとりで食べられるようなものがないし、隠してありますが)。親を起こしに来ることはほとんどありません。

たまに寝室へ来るのは「ママと寝たい時」。寝ぼけ眼でわたしたちの間に入り込み「おまえはあっちだ」とわたしを蹴り出します。

わたしは言いつけに従って娘の部屋のベッドかリビングのソファーへ。娘はママに「くっつけ」と命じてそのまま寝ます(そこでママが「かわいい♪」とつぶやきます)。

2021年6月7日の場合

今朝というかゆうべ深夜2時に娘の部屋から「ゴツン!」という音がしました。目が覚めたわたしの「寝返りで壁にぶつかっただけであってくれ。どうか寝ていてくれ」という願いも空しく、声こそしませんが絵本のページを指先でコンコン弾く音、絵本を投げる音が聞こえます。ああ、起きちゃったか…。

そのうち「バタン!バタン!」と寝室のドアを開け閉めする音、リビングのドアを開け閉めする音が響き、そこから1時間ほどギャハハという笑い声や、鼻歌と言うには音量が大きすぎる歌声が響き渡ります。

まるで「ポスターガイスト」におののくような心情ではありますがw、娘はわたしたちを起こしには来ません。

ウトウトしたわたしが再び目覚めた4時半、息を殺し耳を澄ますと…音も声も聞こえません。恐る恐る娘の部屋をのぞき込んだところ、電気をつけたまま腹ばいになってスヤスヤ寝ているではありませんか。中途覚醒後の遊びから二度寝までをすべて一人で過ごしたわけです。

リビングが荒れていないか確認し、廊下に引っ張り出されていた娘のふとんを娘にかけ消灯。わたしも寝室へ戻って二度寝。やれやれです。

そんなけさ6時50分

この「中途覚醒~遊び~二度寝」のすべてを「ひとりで完結する」という行為の理由がまったく謎で、そのクセ朝起きると「おまえらいなかったじゃん」みたいに甘えてきたりするのです。娘の脳の神秘はますます深まった感じです。

個室ができた娘は、朝も夕飯のあとも寝室、自分の部屋、リビングを気の向くままに行ったり来たり。

どこをどう使い分けているのか知りませんが、安心したり気分を変えたりできる場所がそこらじゅうにできて、なんだか快適そうです。

問題は冷蔵庫

中途覚醒した娘をこうして一人で放っておくことにしたのは、かかりつけの先生がわたしたち親の寝不足を心配して

「危険がなさそうなら、放っておいてみたら?」

と言ってくれたのがきっかけでした。

最重度の知的障害がある娘はベランダへ出るサッシのカギが開けられませんし、ガスの火をつけることもできません(あ、でも最近着火ボタンのロックを忘れてる…徹底しなきゃ)。

というか中途覚醒の時にはずーっとおもちゃ、絵本、iPadか鼻歌に夢中。今までの経験上、確かに危ないことはなさそうです。それにいくら親が力んで寝かそうとしたって、寝ないものは寝ないし。

困るのは食べ物飲み物を物色したあと「冷蔵庫を開けっぱなしにしておくこと」。娘に起こされたわたしがリビングのソファーで横になっていたのも、主に冷蔵庫対策でした。

なんでもあるのね100円ショップ

その対策はママが100円ショップで見つけてくれました。冷蔵庫の扉をロックするグッズです。

写真まん中のタイプは割と簡単に開いてしまい、そのままフックがバカになって機能を果たさなくなりがち。もともと幼児対策のグッズでしょうから、娘ぐらい力が強くなってしまうとダメですね。

写真左右のものは結構な力を込めれば開かないことはないのですが、初めて開けようとした時に「ウッ」ってなったり、「手間がかかる」という印象づけによって「ここは避けようと思わせる」ことが大事なのです。それドロボウ対策だwww

夜中に起きた娘がなぜ一人で過ごすのか、なにしろ言葉が話せないので現状では手がかりなしです。でもなんだかちょっと大人になったようで、頼もしくもあり、寂しくもあるのでした。

がんばれ飲食関連事業者のみなさん。ことしもお酒を買いまくり、テイクアウトしまくってます♪