地元で販売されているパンが、全国で普通に売られていると思ったが、実はご当地パンだった!
地方に住む方にとってはあるある話ですね。沼津市で育った私がこれを体験したのは、やはりあのパンです(最近ネットやテレビで見る機会が増えてきて知名度はそれなりにあると踏んで)。
もはや沼津の域を超えて静岡県の代表格として紹介されるのが「のっぽパン」。長細いコッペパン(長さ34cm)に甘いクリームを挟んでいます。味は元祖のクリームに始まり、チョコ、ピーナッツといった定番モノ。さらにはみかん、メロン、いちごなど季節限定の商品も含めてたくさんの種類があります。
第1、第3日曜日はパン工場へ
通っていた小学校の社会科見学では、このパンを製造するヌマヅベーカリー(当時の会社名)を訪問しました。焼く前のパン生地を初めて見たのは、おそらくこのパン工場だったと思います。正直なところ、工場の中はあまり覚えていないのですが、見学した後にもらえるのっぽパンに喜んだという記憶はあります。
そんな思い出が残るパン工場。いまは「バンデロール」という社名に変わったものの、工場の場所は当時のままです。
先日、数十年ぶりにパン工場へ。
というのも第1、3日曜日の朝から工場直売イベントに一度行ってみたかったからです。
会場には直売が始まる9時半から30分遅れて到着したところ、すでに行列が。コロナ対策のためか、入場制限をかけていました。しばらく待ち、工場の方の合図で順番がまわってきました。
ここでは、工場で製造したパンから出てしまった型くずれや商品に使われない部分を手ごろな価格で買うことができます。フランスパン、菓子パン、クロワッサンなどなど、中には工場で焼き上がったばかりのパンを即提供してくれるパンもあります。
スタッフの方は普段から工場で実際にパンを作っているからでしょうか。
「このパンはチーズを生地に練りこんでいます」
「これはスライスして焼けばお酒のつまみにぴったり」
作り方の紹介や美味しい食べ方など、並んでいる様々なパンを丁寧に説明してくれます。話を聞くとどれも食べたくなってしまうので、買いすぎには注意が必要です!
直売限定のっぽパン
そして、主力商品のっぽパンはと言うと、売場のど真ん中に置かれています。かご一杯に買っている方もいるほどの人気ぶり。冒頭にふれた定番、季節モノ以外はもちろん、ここでは工場直売の限定品をいくつか購入できます。
これはのっぽパンを惣菜パン化したもの。パンに切れ目をいれて具材を挟んじゃおう!ということでカレー、富士宮やきそば。中にはソーセージを挟んだのっぽパンのホットドッグもあります。
また、あえてなにも挟まず、お好きな具材を。としているのが、素のっぽです。たしかにのっぽパン好きからしてみれば、貴重かもしれませんね。
ちなみに一通り回ってみて購入したのは、黒はんぺんフライを挟んだ「惣菜系」とド定番の元祖クリームです。黒はんぺんは見た目によらず、持ってみるとずっしり。フライとパンの間のポテトサラダがいい感じです。
お得にパンを買える、食品廃棄も減らせられる。
このような良さはもちろんのこと、工場の人から直接話しを聞けることも直売市ならではの貴重な体験だと思いました。
ちなみに…購入できなかった人気のチーズケーキは次回のお楽しみにしておきます。