昨年に引き続き、自然農でお米を作っている長男の友人から稲刈りのお誘いを受け、また家族4人でお米の収穫をお手伝いに行ってきました!
昔ながらの収穫法
昨年は稲刈り体験では、稲をカマ(長男は黒曜石)で刈り取る工程を体験しました。今年は参加人数が多かったので、以下のように役割分担をして作業を進めることになりました。
1. 稲をカマで刈り取る役
2. 刈り取った稲を藁で束ねる役
3. 束ねた稲を稲架(はさ)掛けする役
稲架(読み)ハサ
《挟(はさ)む、の意。「はざ」とも》竹や木を組んだ、刈った稲を掛けて乾かす設備。稲掛け。
最近ではお米を乾燥させるのに機械を使うことが多くなってしまったようですが、長男の友人は昔ながらのお米作りにこだわっているので、稲架で天日干しをするのだそうです。
この日は親子で参加している家族がほとんどでした。刃物を使って怪我をするといけないので、基本的に稲刈りは大人が担当し、子どもたちで稲を束ねて稲架掛けと役割分担することに。
我が家も前回は稲刈りを体験させてもらったので、今回は稲を束ねる作業と、稲架掛けにチャレンジしました。
稲を束ねる
刈り取った籾(もみ)は水分を含んでいるため、そのままではお米の貯蔵性や品質に影響してしまうようです。
先ほども書いたとおり、長男の友人はあくまで昔ながらのお米づくりにこだわっているため、稲架掛けして乾燥するために稲を束ねる必要があります。
今回収穫したお米は「旭(あさひ)」という原種で、稲から籾が落ちやすい品種でした。
旭は歴史が古く、昭和30年頃には西日本一帯で作付けされていたようですが、脱粒性が高いため生産性の悪さから今ではほとんど作られず、幻の品種と呼ばれているそうです。
今回も収穫の際には、道路の方まであたり一面お米だらけになっていました。
長男の友人が、スズメが群れをなしてお米をつついている様子を微笑ましく眺めていたのが印象的でした。
稲架掛け
束ねられた稲は水分でお米が変質しないように、すぐに稲架掛けします。
ここからは小さな子供たちが大活躍でした!
稲架掛けの作業は、ぎゅうぎゅうに稲を詰めないと風に煽られて稲がくるくると回ってしまい、すぐに地面に落ちてしまいます。この日は風が強かったので、子供たちはとても苦労していました。
ちなみに稲架はスチールやアルミ製のパイプの物もあるようですが、長男の友人は竹や木の枝で手作りされたものでした。やっぱりエコです!
昔ながらの農法を続けるということ
今回体験した稲架掛けもそうですが、昔ながらの農法はやはり生産性の面では非効率です。機械に置き換わることで、農業の生産性は飛躍的に向上します。
昔とは違い、今は農家も減ってしまい単純に人手が足りず、機械に頼らないといけないのが現実です。農業のIT化も進められています。
でも、便利になる代わりに、大切なものも失われているように感じます。
乾燥機が普及することで、稲架掛けのような、古き良き日本の美しい田園風景が失われてしまいます。
これからも、昔ながらの農法で日本の原風景を後世へ繋いでいる長男の友人を応援していきたいです。