避難ルートを実際に歩いてみました。~西伊豆・土肥海水浴場編~

この夏の海水浴は、伊豆半島の西側、伊豆市土肥(とい・旧土肥町)へ行ってきました。

伊豆には数多くの海水浴場があるものの、身体が年々大きくなり多動性も強くなっている自閉っ子と親子3人での海水浴は超重労働。荷物も結構ありますから、駐車場から砂浜まで離れていたり高低差があったりするとかなりツラいものがあります。

そこで「宿からそのまま砂浜へ出られるようなところはないかな」と探した結果、見つけたのが土肥にある「碧き凪ぎの宿 明治館」さんでした。

しかも今回は奮発して「部屋食」のプランをチョイス!

最近はコスト削減のためかお食事処での食事やビュッフェスタイルの宿が増えていますが、座っていられず他の子の声や音に敏感なうちの娘にはとても無理(うちの娘もうるさいですし^_^;)。

ハラハラびくびくしながらの食事は疲れるだけなので、部屋で食べられるのは最高です!!!

かーわいい。超かわいい♪

海辺のレジャー恒例

さて、海へ遊びに行ったらまず実行するのは、防災アプリ「高台サーチ」で近くの高台を検索することです。

ちなみにこの土肥地区、以前もご紹介したように「津波特別警戒地域(オレンジゾーン)」に指定されています。

リンク先にも書いてあるとおり「津波特別警戒地域(オレンジゾーン)」というのは「危ない地域」という意味ではなく、「津波が建物にぶつかってせり上がった分まで想定して、支援が必要な人を守る地域」ということ。

つまり「住民や来訪者を全力で津波から守りますよ」という決意を持った「津波対策が進んでいる地域」なのです。

想定浸水深は?

そんな土肥地区で想定されている浸水深はどのくらいなのでしょう?

土肥海水浴場は、色付き部分の下方、オレンジがかった赤のあたりです。この色は南海トラフ巨大地震(ケース1)の際に「最大浸水深5~10m」が想定されているところです。

「(ケース1)」というのは対象範囲が非常に広い南海トラフ巨大地震においていくつか想定されているケースのうち「静岡県に最も影響が大きそうなケース」と考えていただいていいでしょう。

ということで改めて。万全を期して標高20m以上の高台を検索です。

画像の「現在地」が示すとおり、海の中で検索してみました(笑)。

アプリが示す高台はホテルの裏、国道136号線を挟んだ山です。山が海の近くまで迫っている伊豆半島ではよくあるパターンですが、土肥海水浴場の場合はそこまで行かなくてもすぐ近くに高台があります。

それは「津波避難ビル」です。

宿がそのまま避難先

砂浜からすぐ。今回お世話になっている明治館さんそのものが津波避難ビルなわけです。お隣の「湯の花亭」さんもそうです。

波打ち際からでも走れば建物まで30秒かかりません。あとはひたすら階段を登ればいいのです。

海水の侵入を防ぐ門扉も整備されていました。参考までに部屋で標高を調べてみると…

泊まったのは7階で、標高はほぼ25m。望む高さとしてはじゅうぶんでしょう。夕陽もめっちゃキレイです。

避難場所がこれほど近い場所での海水浴は初めて。かなり安心して楽しむことができました。さらに素晴らしいのは

・翌日チェックアウト後もクルマを置いたまま海水浴に行ける
・海水浴の後(13時~)にも宿の大浴場を利用できる
(ともに有料)

ということ。これは着替えも移動も思うようにならない多動の自閉っ子を抱えるわが家には最高のサービス。というよりみなさんにうれしいサービスですね。

いつも海水や砂をきれいに落とせず(ヘタしたら親は濡れたまま)慌ててクルマに乗り込んで帰っているので、大好きな温泉に入ってすべすべお肌で帰ることができた今回は娘も上機嫌でした。

夕陽に感激するママと夕食をガン見する娘
プロフェッショナル~仕事の流儀~
セブンイレブンとくすりのセイジョーが近いのは超便利

やっぱり伊豆っていいところだなあと実感した夏休みでした。伊豆へお越しの際は事前に避難場所をしっかりチェックしたうえで、海を思いっきり楽しんでください。

そういえばビーチの写真を撮っていませんでした。。。(写真は明治館さんのHPより)