「おぢや震災ミュージアム そなえ館」を見学した後は、小千谷駅から20分ほど電車に揺られて長岡駅に到着しました。
駅から歩いて数分の場所にある防災施設に行く途中、何やら気になる建物を発見。
名前は「アオーレ長岡」とのことです。
さて、この施設は何だと思いますか?
・イベント広場
・アリーナ
・映画館
・市庁舎
正解は挙げている施設「全て」です。
アオーレ長岡とは?
――人が出会い、交流が生まれ、絆が深まる場。
新しい長岡の顔、協働と交流の拠点・アオーレ長岡。――
美術館かと思うほど洗練されたデザイン。モダンな雰囲気もありながら和のテイストも感じます。
実はこの施設をデザインしたのは新国立競技場も手がけていることで有名な建築家・隈研吾氏。見慣れている行政施設のようなイメージは全くありません。
外観だけでも驚いてしまったのですが、アオーレ長岡の凄さは充実している設備にあります。
「ナカドマ」と呼ばれる屋根付の広場が中央に位置しており、その広場を囲むようにアリーナ、市庁舎、議場、シアタールーム、多目的ホールなどが配置されています。
議場は建物の1階にあり、しかもガラス張りというオープンな環境の中で議論が行われるようになっています。円形すり鉢状のデザインも特徴的ですが、気軽に傍聴ができるよう市民の関心に配慮したつくりが印象的でした。
そして、ナカドマに面してコンビニやカフェといった店舗があったり、移動販売車が出店していたり、福祉施設が運営するカフェがホワイエ内にあったり、もちろん休憩スペースも施設内に点在しています。一箇所にこれだけの設備が集まった複合施設は全国的に見ても珍しいと思います。
日本一の行政サービス
とても充実しているアオーレ長岡。その中でも個人的に自分が住んでいる地域にもあったら良いなと思ったのが、日本一を目指しているという市役所窓口のサービスです。
こちらでは市民が必要とするすべての窓口を集約した「総合窓口」を1階フロアに設置。証明書の発行、変更手続き、相談などのさまざまなパターンに合わせて、ワンストップでサービスを受けられます。(複数手続きの対応を移動せずに受けられる)
この窓口は土・日・祝日も夕方5時まで開いており、まれに臨時休業することはありますが、定休日はありません。(市民にとっては便利ですが、休みがないことはまた別の問題がありそうですが…)
そして、JR長岡駅からはアクセス抜群。新幹線の停車駅の改札を出てから、わずか3分で役所へ行くことができるのです。
地方の車社会化は長岡市も例外ではなく、すべての人が公共交通機関を使ってくるわけではありませんが、雨の日でも濡れることなく駅からアクセスできる点は羨ましい限りです。(この日も雨が降っていましたが傘を開くことはありませんでした)
静岡に住んでいるとあまり感じませんが、新潟のような地域では天候に左右されないつくりが重要であることがわかります。
防災施設の見学目的で訪れた長岡のまちですが、思わぬところでさまざまな発見に出会えました。名前の語源になっている「会おうれ(会いましょうの方言)」の言葉通り、人と人のつながりを大事にする魅力的なまちだと思いました。