地元の区で発生した振り込み詐欺の件数を見て感じたこと

先日、私が住む区の犯罪発生に関する資料を目にする機会がありました。

その資料には振り込め詐欺、空き巣、ひったくりの発生件数が記載されていたのですが、中でも振込詐欺の多さに驚きました。

昨年の1月から10月までの統計なのですが、区内だけで振り込め詐欺が41件も発生しているのです。

そのうち未遂はわずか2件とのことで、被害総額は7,000万円にものぼります。

これを更に県全体で見ると(神奈川県です)、10月末までで1,756件、被害総額は何と41億円を超えるとのことです。

どこかテレビやニュースの中の出来事と思っていたものが、一気に近づいたと感じた瞬間でした。

最近の詐欺の傾向

最近の傾向としては電話で警察官や銀行関係者、デパート量販店を名乗り下記などを口実にキャッシュカードをだまし取るようです。

・あなたのカードが偽造されています

・あなたのカードを使った犯人を捕まえています

・最新のカードにするため古いカードを預かります

・手続きに必要なので暗証番号を教えてください 等々

「キャッシュカードを預かります」は詐欺なのでご注意ください!

最大の予防は「人とのつながり」

振り込め詐欺事件はここ数年大きな問題となっていることもあり、手口や注意点が積極的に公開されていますが、振り込め詐欺に手を染める側も日々新たなパタンを考えてきているため、犯罪の傾向を全て頭に入れて対策を練るのはなかなか難しいのではないかと感じます。

そこで、被害を未然に防ぐ上で大切になってくることが「人とのつながりを大切にすること」だと思います。


・日ごろから近所の人と頻繁にコミュニケーションをとり、何でも相談できる信頼のおける友人、知人をつくっておく

・遠く離れた家族と定期的にコミュニケーションをとる

こういった基本的だけど大切なことを実施しておくことで、日頃から様々な情報を入手することが出来ますし、また何か様子がおかしいことに回りが気づいてくれるかもしれません。

最近は孤独死なんて言う悲しい出来事を頻繁に耳にしますが、そういった悲劇もこれでかなり防ぐことができるのではないでしょうか

ただ、本当に解決すべきなのは・・・

前の章で予防策を書きましたが、そもそもこんなことに神経を使う状況に陥っていること事態が問題だと思います。

こういった犯罪に手を染める人はどんなきっかけで始めてしまうのでしょうか。中には人をだましてでも楽して生きたいという悲しい人達もいるのかもしれませんが、弱みを握られて無理やりやらされている人、働き口もなく生きるために仕方なく手を染めている人もいるかもしれません。

これらは種類を問わず、あらゆる犯罪に対しても当てはまるのではないかと思います。そしてどの国でも。


そういった人達を世の中に発生させない為にはどうすればいいのか、どうすれば犯罪に手を染めることを防げるのか。

教育体制を整える、身内の不幸などで経済的に苦しい立場の人が自立できるようなサポート体制を高めていく、など改善していくべき課題は無数にあるといえると思います。

そういった一つ一つの問題を丁寧に解決をしていくことこそが、犯罪を根本からなくしていくために必要な取り組みなのだと思います。