紀元前に建てられたと言われている歴史の深い神社。
この神社も震災で大きな被害を受けたところで、まだまだ復旧途中。楼門と拝殿など倒壊した建物の回復が急がれています。ただ、あいにくの天気でしたが(台風接近中!)、午前中の早い時間帯から多くの方が訪れていました。
ここもまた見に来なけばいけません。
次に訪れたのは大観峰です。天気が良ければ阿蘇の大パノラマを望むことができます。あいにくの荒天で霧がかっていましたがそれでも充分きれいな景色。
昼食後に訪れたのが道の駅「あそ望の郷くぎの」。
この道の駅も震災後にお客さんの数が激減してしまったという報道がされていた施設です。
道の駅で買い物をしたのち、駐車場の一角にある商店街にお邪魔しました。道の駅の駐車場に仮設商店街が建てられているのです。
すぐ横の道の駅はお客さんでにぎわっていたのですが、こちらはちょっとさみいい雰囲気でした。
今年の5月より運営が始まり現在8店舗のお店が入っているこの仮設商店街。そのうちの一店舗でこんなお話を聞きました。
「この辺りは観光で成り立っている地域。お客さんが来なくなってしまうのは死活問題。かつて、新燃岳が噴火したことがあって、その時この辺は火山灰すら降らず観光になんの影響もなかったのに、ごく一部の被害状況が大きく報道されてしまって観光客が激減してしまったことがあった。そんな苦い過去もあったから、みんなは口をそろえて”もう大丈夫"と言っているけど、実際は全然大丈夫じゃない。
場所によっては道の損壊がひどく、ペンションなど多くの施設が廃業に追い込まれた地域もある。自分たちもこの先どうするかは未定。ここにいられるのは3年間だけど今は頑張っていくしかない。ただ、損壊してしまった道などが3年間で復旧するのは正直難しいと思う。
とにかく(道はまだ復旧まで時間がかかるけど)観光には何の問題もないからもっともっとみんなに来て観光してもらいたいんだ!」
東日本大震災の被災地でも「来てもらうのが一番の復興支援」と言ったことを聞きましたが、熊本でも同じことが言えそうです。買い物後、お礼を言ってお店を出ました。
一時間強かけてこの日の宿泊地、「阿蘇ファームランド」」に到着です。
この施設も当然震災の影響を受けており、一部の営業を開始するまで4か月近くを要しました。従業員の方にお話を聞いてみると、震災時に約600名の方を避難所として受け入れたこと、今自分たちが食事をしてきたレストランで避難された方々への食事を提供したことなどを丁寧に話してくれました。
「2016年の8月から営業は再開しておりますが、改修工事を並行して行いながらなので、まだ使えない施設があることを申し訳ないと思っています。ただ、もちろん安全なので多くの方に来ていただきたいです」
また、震災直後の特に困ったこととして、携帯電話のつながり具合が携帯会社によって全然異なったということです。その方の持っていた携帯電話では全く電波がつながらず家族と連絡が取れなかったため、同僚の方にドコモの携帯電話を借りて家族に電話をされたということです。
ご自身のお住いのエリアに強い携帯キャリアを選択しておいたほうがいざという時に安心かもしれませんね、とアドバイスを頂きました。