先日、特別支援学級(情緒障害)の見学をする機会がありました。今回は、なかなか知ることのない特別支援学級の様子をご紹介します。
学習
最初に私が見学したのは2年生のクラスで、5人の男の子たちが算数の勉強をしていました。
先生の問いに各々が言いたいことを言っています。通常級なら別の子どもからクレームが来そうな場面。
しかしそうなりません。
先生は子ども達が静かになるのを待ち、子ども達それぞれのペースに合わせながら進んでいきます。
特別支援学級では最大8名までが1クラスとなります。少人数だから子ども達に合わせながら授業を進めることができるのかもしれません。
次に見学したのは1年生と3年生の混合クラスでした。
8名以内ならば、学年が混ざって同じクラスになることもあるようです。
前の黒板で1年生4人が足し算を勉強し、後ろのホワイトボードで3年生2人が算数を勉強しています。
それぞれの学力に合わせて、先生が個別に教えており、子ども達は勉強についていけずに嫌になるということはないように見えました。
大人数では気が散ってしまう子には、少人数なので集中して学習できる環境のように感じました。
通常級との交流
子どもによっては、通常級との交流もあるようです。
例えば給食だけ通常級で食べたり、運動会に通常級のクラスで参加したり。普通級へ行く前段階として、算数や国語の授業を一緒に受けて慣れていくこともあるようです。
いずれも子どもの状況をみて、親と先生で話をしながら決めていくそうです。
そのため、交流が難しい子どもの場合は、普通級で交流しないという選択も可能です。
縦割りの交流
音楽や美術などは、学年を超えて特別支援学級全体で取り組んでいるそうです。
休み時間は、校庭ではなく中庭で特別支援学級の子供たちだけで、学年を超えて楽しそうに遊んでいる姿が見られました。
特別支援学級をとりまく環境
特別支援学級は残念ながらすべての学校にあるわけではありません。
私の子どもの通う学校も残念ながら設置がありません。
そのため、特別支援学級に通う選択をする場合は転校になってしまうということと、毎日保護者の送迎が必要になるという障害があります。
環境的には子どもに合いそうなので通わせたいけれど、送り迎えができないので通常級のままというご家庭もあるのではないかと思います。
大人数で力を発揮できる子には通常級での生活はよいと思います。
しかし、大人数ではうまくコミュニケーションが取れない子どもには、特別支援学級は自尊心を下げずに生活の出来る環境のように感じました。