いざ参らん!熊本城

2016年4月14日に起こった熊本地震により、甚大な被害のあった熊本城。

ホームページを見ると城の中に入れないとなっていましたが、戦国好きの息子の願いもあり、2017年8月の夏休みに訪れることにしました。

駐車場に車を止めようとしたところ、係のおじさんから
「場内には入れないけどいい?」
との確認が。

写真のように、城壁から中には一切入れない状況でした。

せっかくここまで来たから何とか見たいと思っていると、先ほどのおじさんが
「市役所の14階から熊本城の全貌が見えるよ」
と教えてくれたので、さっそく市役所へ。

市役所14階からみた石垣
市役所14階からみた天守閣

市役所14階フロアには、熊本城の被害や石垣復旧の手順の資料も展示されています。

熊本城ってどんなお城?

熊本城は豊臣秀吉の家臣、加藤清正が築城しました。別名「銀杏城(ぎんなんじょう)」とも呼ばれています。

特徴的な黒い城壁は、雨風で朽ちないように黒漆(防腐剤として鉄分で漆を黒く変色させたもの)を使用したためです。

独特の反りにより敵の侵入を防いだといわれる石垣は「算木積み(さんぎづみ)」という独特の積み上げ方をしています。

石垣の出角部分(隅石)の積み方である。慶長10年(1605年)前後に用いられて以降、城郭の石垣に見られる[1]。長方体の石の長辺と短辺を交互に重ね合わせることで強度を増している。

引用元:石垣の積み方

実は熊本城の地震被害は今回が初めてではありません。

1889年(明治22年)にも地震による被害がありました。

しかしその後、一般からの寄付を募り1億8000万円の費用をかけて、1960年(昭和35年)に大天守が修復されました。

熊本のシンボルともいえる熊本城を何とか元通りの姿に戻したいという思いは、今も昔も変わらなかったのだと感じました。

熊本城を周遊

石垣の崩れた馬具櫓

天候が怪しかったため、熊本城の周遊バスに乗って見学をすることにしました。

桜の馬場 城彩苑からバスに乗車できます。

熊本城周遊バスは20分間隔で運行しており、徒歩が難しいときにはおすすめです。

熊本城周遊バスしろめぐりん動画 パート2 熊本城・二の丸駐車場~県立美術館分館横

崩れた石垣
つぶれた塀

熊本城に行って感じたこと

熊本城の天守閣は3年後の復旧の見込みですが、城全体が元の姿を取り戻すまでに、20年がかかるとバスのアナウンスで流れており、それを聞いた息子が

「20年後におばあちゃん連れてきてあげる」

と言っていました。その頃は息子も27歳、姑も88歳。私も58歳・・・。

とても長い年月がかかるのだと、しみじみと思います。

しかし、その年月がかかる程の被害だということです。

映像で見たときの被災状況と、実際に目で見た時の被災状況は、自分の中での受ける印象が全く異なりました。

「あぁ、こんなにひどいんだ・・・。」

巨大な石垣が無残に崩れるさまを間近で見ると、本当に衝撃を受けます。

今後復興が進むと、崩れた石垣にもシートなどがかぶって、被災後のありのままの状況を見ることが難しくなってくる可能性もあります。

城内に入ることはできませんが、今だからこそ多くの方に現地で見てほしいと思いました。