先日、家族でディズニーランドへ遊びに行ってきました。
その時にふと感じたことを書きます。
ジュースを飲みながら休憩していた子供たちに妻がこんな話をしました。
「電車や船に乗っている人に向かって手を振ってごらん。みんな振り返してくれるから。」
一生懸命手を振る子供たち。それに気が付いたほとんどの人が手を振り返してくれます。よほどうれしかったのか、何度も何度も手を振るわが子たち。よっぽとうれしかったのでしょう。
「ここは夢の国だからみんな笑顔で返してくれるんだよね。」と妻。
その時、自分は楽しい気分になると同時にちょっと複雑な気持ちになりました。
「笑顔で声をかけたら笑顔で返してくれる」
そんな些細なやり取りが、日常の世界ではまるで物珍しいことであるように感じてしまいました。
夢の国でなくても笑顔で声を掛け合ってもいいはずなのに、ここから出たらみなまた元に戻って、どこかよそよそしくなってしまうのです。
ここでは誰に手を振ってもおかしく思われないし、怪しまれないから思いっきり
声を掛け合える。みんながそう思っているのならば、遠慮しないで声を掛け合えばいいのに。でもそれはしにくい空気が「外の世界」に漂っているのも確かにあります。
「夢の国」へ近づいていくために
周りの人への配慮や遠慮が少しずつ積み重なって今のようにあいさつしずらい日常になったのか。それともそんな気遣いに疲れてしまってあいさつをする余力もなくなってしまったのか。
いずれにせよ、本当はみんな笑顔でもっと挨拶をかわしたいのにやりづらい、と思っている人が多くいるのは確かなように感じます。
魔法のようにパッとあいさつがしやすくてしょうがない世界に変えることは残念ながらできませんが、一人一人が少しずつでも変わっていくことはできると思います。
そういった小さな積み重ねが少しずつ日々の雰囲気を変えていって、やがては「文化」に育っていくのではないでしょうか。
「ここは夢の国だからあいさつしていいよ」と子供に説明しなくてもいい社会にできるといいですね。
それは「夢の国」のようにかけ離れた世界ではないはずです。