大船渡駅前の時計塔が仮置きされた公民館前の公園から数100メートルしか離れていない加茂神社の境内からは、新しくつくられていく町がよく見える。津波に襲われた平地に突き出す半島のような高台にあるから、かさ上げされた新しい市街地や、先行してオープンしたショッピングセンターやビジネスホテル、さらにはサンアンドレス公園のタワーも見渡せる。
町がよく見えるということは、逆に町からよく見えるということでもある。今年オープンしたホームセンターからはこんな感じ。真ん中のタワーが立っているのが加茂神社。
加茂神社の境内のタワーには「津波警報塔」と大きく記されている。タワーには大きなラッパ型スピーカーも設置されている。拝殿には「震災復興祈願」ののぼりも掲げられている。
津波被害を受けた町に面した高台にある加茂神社は、震災からの復活を祈る場所。そして防災を呼びかける場所。さらに町の変化を見守り続けている場所。津波警報塔と記されたタワーを見つけたら、高台にある加茂神社にお参りしてみては。