数々のドラマを演出してきた甲子園。
一番思い出に残っている試合は?と聞かれたら迷わず、第88回の甲子園準々決勝の『智弁和歌山 対 帝京』と答えています。
今でもその気持ちに変わりはありませんが、その試合を彷彿させるような戦いがありました。
八戸学院光星対東邦です。
キャプテン、エースで4番
『♪子どものころからエースで4番~』なんてCMがありましたが、子どものころエースで4番だったという高校球児はけっこう多かったりします。しかしそれは子どものころの話。高校野球で『エースで4番』はあまり見かけなくなりました。
それが『野球部キャプテンエースで4番』となるとなおさらです。
甲子園に出場するようなチームとなるとなかなか記憶にありません。
愛知県東邦高校の藤嶋健人くんはまさにそれ、『野球部キャプテンエースで4番』です。藤嶋くんはプロも注目する逸材です。
東邦はセンバツにも出場しています。そのときにも感じましたが、藤嶋くんは常に笑顔を絶やしません。味方にヒットが出ればもちろんのこと、味方がエラーしても、自分が打たれても常に笑顔でした。ピッチャーとして、キャプテンとしてとても大事なものをもっています。
絶体絶命で迎えた9回
-------------------------------------八戸学院光星 103 020 3 | 9
東邦 011 000 | 2
-------------------------------------7回3点を奪われた東邦は八戸学院光星に7点のリードを奪われました。
そして4点差で迎えた9回裏。
---------------------------------------八戸学院光星 103 020 300 | 9
東邦 011 000 211 | 6
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ヒットで1点を返し9-6。
1アウト1塁という場面。バッターは4番藤嶋くん。追い込まれた場面でもバッターボックスの藤嶋くんは笑顔でした。ホームランが出ても追いつけないという場面、初球をセンターフライ。打ち取られた藤嶋くん、それでも笑顔でした。そしてベンチで藤嶋くんを迎えた選手も満面の笑顔でした。追い込まれてもベンチの雰囲気は最高でした。
藤嶋くんがベンチに戻ってきたときに凡退した藤嶋くんの背中をポンポンと笑顔で叩く選手、そしてベンチで顔を伏せた選手に女子マネージャーが笑顔で『まだ大丈夫だよ』って背中を叩いていました。それを見ていた藤嶋くんも笑顔。こんなチームが負けるわけありません。
---------------------------------------八戸学院光星 103 020 300 | 9
東邦 011 000 215X | 10
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9回裏、2アウトからの猛攻は止まりませんでした。
5点を取って東邦のサヨナラ勝ち。
9回の攻撃の前にキャプテン藤嶋くんが、『こういうときこそ、最後まで諦めないでやろう』とみんなに言ったそうです。
何よりも大事なのは『諦めない心』そして『仲間を信じる心』でしょう。
これに勝るものはありません、それを感じた試合でした。
■高校野球
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白球追いかける高校球児たち。
一生のうちで一番野球に燃える3年間かもしれません。