先日、衝撃的なニュースを目にしました。熊本地震の避難者2,000人余りを検診した結果、およそ1割の方に「エコノミークラス症候群」を引き起こすおそれのある血栓が見つかったというのです。
地震発生直後、多くの方が発症して問題になったエコノミークラス症候群ですが、時間が経つにつれてメディアなどで取り上げられることが少なくなってきているように思います。
しかし、危険性が無くなったわけではありません。記事にも書かれていますが、東日本大震災では、地震発生から4~5ヶ月経ったころに再びエコノミークラス症候群の発生が増えたといい、今も変わらずに油断できない状況が続いています。
現在は地震発生直後とは異なり、梅雨に入っています。外出する機会が減ることにより、屋内でじっとしている時間が増えて血栓ができやすくなることも予想されます。
昨日の時点で、避難されている方は6千人以上います(※6月20日付け熊本県公表資料による)。これには車中泊が含まれていないケースもあるといいます。単純に考えて600人以上の方がエコノミークラス症候群の危険にさらされていることになります。
仮設住宅への入居の目処がたっていない方も多く、避難生活が長引くにつれ、今後この数字がさらに悪化する恐れもあるかもしれません。
被災地では「変わらずに厳しい状況下で生活している方々がいる」。このことを改めて感じさせられます。