被害状況
地震の活動について、4月22日付け気象庁の速報値発表によると10時の時点で、14日夜から震度1以上の揺れは791回観測されています。
21日時点の被害の状況は、地震の直接の影響により亡くなられた方が48人、震災関連死10名、行方不明者2名、避難されている方は約8万9500人とのことです。また熊本と大分両県での住宅の損壊は1万棟以上あるといいます。
前震の発生から1週間以上が経ち、気になるのはライフライン。早い復旧が特に望まれる水道水は、濁りがあるために復旧の障害になっているといいます。
熊本県は良質な地下水が豊富にあり、水道水の多くは地下水が使われているために、汚泥のろ過設備が少ないそうです。この設備の少なさが、今回の復旧の遅れにつながっているそうです。
そして、もう一つ心配なことは堤防の決壊です。地震の影響でダムや河川の堤防にヒビなどが入り、損傷しているとのことですので、水害への警戒も必要です。
復旧情報
早期再開が望まれる九州新幹線について、新水俣-鹿児島中央で20日に運転が再開されたのに続き、博多-熊本においても試験走行の結果しだいで、早ければ明日23日にも運行される可能性があるそうです。
在来線については、博多-熊本など、一部で運転が行われています。
その他、高速バスも熊本-福岡などで運行が再開されています。
懸念される水不足について
余震が続き、不安に押しつぶされそうな状況である所に、生きていく上で最も欠かすことができない飲料水が十分にないことがとても気がかりです。
断水時の水の確保について、災害による水不足を経験したことはありませんが、2月上旬に訪れた宮城県・石巻市で出会った方に聞いた話を共有させていただきます。
その方は東日本大震災で被災して、同じように水道水が使えない状況だったそうです。しかし、近くにあった湧き水を汲み、それを日本手ぬぐいで濾した後に煮沸して使っていたそうです。
熊本も水が豊富な土地だと聞きます。日本手ぬぐいやコーヒーフィルターなどで湧水に混ざっている砂や小石などを取り除いてから、アウトドア用の浄水器でろ過すれば、利用できるかもしれません。
アウトドア用浄水器はウイルスや水に溶け込んだもの(※海水の塩など)の除去はできませんが、細菌や原虫ならば、そのほとんどを取り除くことができるといいます。
ただし、街中や工場が近い場所では、地震の揺れで設備が壊れて有害物質が流れ出ている可能性もあり、利用を避けた方がいいかもしれません。
地震発生から時間が経ち、心身ともに疲労が増してきているなか、少しでも避難生活における不安が減ってほしいと心より願っています。