先日行われた「プロ野球ドラフト会議2015」。110人の選手が幼い頃から見続けた夢、『プロ野球選手』としてスタートを切るチャンスをつかみました。
1位で指名された選手は契約金だけで1億円を超える場合もあります。
ここだけを見ると、一見華やかな世界にも見えるプロ野球界ですが、実はとてもシビアな世界なんです。
毎年この時期になると所属している球団から、『来年はあなたとは契約しません』と言われる選手がたくさんいるのも事実です。
いわゆる『戦力外通告』と呼ばれるものです。
では戦力外通告。選手にどのようにして通達されるかと言うと...
~突然一本の電話がかかってきます
球団:「明日、スーツを着て球団事務所に来てください」
選手:「わかりました」
~翌日球団事務所にて
球団:「来季、あなたとは契約はしません。何か質問はありますか?」
選手:「ありません」
球団:「以上です」
選手:「...」
およそこんな感じだそうです。
その間、わずか1,2分と聞いたこともあります。
よほどの選手でない限り、事前に通達されることもないみたいですね。
チャンスはたったの1回きり
選手は契約してもらえる球団がなければ、プロ野球選手として野球を続けることができません。
戦力外通告を受けた選手で来季も現役続行を希望する選手は『12球団合同トライアウト』と呼ばれるテストを受けることになります。2回に分けて行われていたトライアウトも2015年からは1回だけになりました。
これが意味することとは......そうです。
『2回あったチャンスが1回だけになってしまった』ということです。
つまり、最初のチャンスが最後のチャンスでもあるのです。
選手の再契約に関しては昔からいろいろと問題があり、実はこのトライアウトも、多くの問題を抱えているのも事実です。
しかし当の本人たちは、どうこう言っている場合ではありません。ほとんどの選手がトライアウトがラストチャンスだと思っていることでしょう。
トライアウト当日
通常、トライアウトはシート打撃形式で行われます。
ピッチャー、バッターともにテストを受ける選手です。
一応断っておきます。選手は三振を何個取ったら合格とか、ヒットを何本打ったら合格とかは一切ありません。当然と言えば当然なのかもしれませんが。。。
たった1度のチャンスですべてを出し切らなくてはいけないのですから、そのプレッシャーは相当なものでしょう。
小さいころからプロ野球選手になることを目標に努力し続け、狭き門をくぐり抜けてようやくなることができたプロ野球選手。好きで始めた野球にこんなに苦しめられるとは思ってもいなかったのではないでしょうか。
合同トライアウトは2001年から始まり、2013年から静岡草薙球場で行われています。
まさに人生を賭けた真剣勝負。
来年はぜひ現地で、男たちの闘志たぎる最後の戦いを見てみてはいかがでしょうか。
■ プロ野球
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『人気のセ、実力のパ』は遠い昔。今や人気も実力もパ・リーグ!? セパ問わずプロ野球のことを書いています^^