ちょっと心配なニュース。山梨日々新聞のネットニュースによると山日YBSヘリ「ニュースカイ」が11時25分頃、富士山の西側「大沢崩れ」付近に土煙のようなものを発見したと報伝えました。土煙とも雲とも思えない白っぽいものが立ち上っている写真も紹介されています。
白煙は朝の9時頃から見られるようになり、富士山の北側の甲府盆地からも確認できたそうです。今年の4月22日、大雨による土石流が発生していますが、その時には砂防施設が食い止めて下流側への影響はなかったと国土交通省・富士砂防事務所が発表。しかし今回、国土交通省・富士砂防事務所は、
強風により砂が巻き上げられたことが原因
と正式に発表しました。
大沢崩れは富士山の西側山頂直下から、ほぼまっすぐ五合目近くまで伸びる巨大な浸食谷。幅は最大500m、深さは約150mあるといい、山麓からも幅広の溝としてはっきり視認できる割れ目です。
このニュースを受けて、ネットでは「富士山大沢崩れで謎の煙」と話題に。秒刊SUNDAYは、富士山に変事がなければいいのだがという人々の気持ちを代弁するような、願いと戸惑いを反映した記事を発信しています。
確認された「煙」。確かに斜面にそって白い煙が上がっているのがよく分かる。これは山体斜面が崩落し土煙が上がったのではないかと推測されるが、噴火による噴煙かどうかはわかっていない。ただし、噴煙でなくとも、山体が膨張することで斜面が崩れる前兆現象である可能性もゼロではありません。とはいえ大沢崩れでは以前から、このような斜面が崩れる現象は確認されているので、直ちになにか起こるわけではなさそうだ。
国土交通省富士砂防事務所によると、崩落は観測されていないとのこと。
崩落ではないとすると・・・噴煙ということにはならければよいですが。
富士山の山腹からの噴火の順番でいくと次は北西側とも言われるだけに(大規模な山頂噴火の時代の後、富士山は延暦の噴火では御殿場側、貞観の噴火では北西の樹海のあたり、次の大きな噴火だった宝永噴火では南東というように、山頂を挟んで北西/南東で交互に噴火しているという説がある)、噴火の前兆でないことを祈ります。とはいえ、これはしばらく注視が必要ですね。