旅行に関する情報口コミサイトのトリップアドバイザーが情報をインフォグラフィックス化した「トリップグラフィックス」の第103回で、「世界で一番おコメを食べているのはどこの国?」と題し、世界各国におけるひとりあたりの1日の米の消費量についてまとめています。
日本人のお米の消費量ってそんなものなの!?
2011年、国民一人あたりの1日のお米の消費量が世界で一番は、バングラディッシュで、473g。
1位は日本じゃないのか。2位に落ちたのかな・・・?
2位は、ラオスの445g。
以下3位カンボジア436g、4位ベトナム398g、5位インドネシア364g、6位ミャンマー345g、7位フィリピン325g、8位タイ306g、9位スリランカ295g、10位マダカスカル283g。
なんとベスト10に入っていないとは、日本人には衝撃的な事実。
それでは、いったい何位なのかというと、隣国では韓国が15位の234g、中国が17位の219g、そしては我が国日本はというと・・・
119gで第50位だそうです。コンビニのおにぎりにすると3個弱。
1位のバングラディッシュは10個半。
※数値はすべてトリップアドバイザーのトリップグラフィックスより
どうです、信じられますか?
でも言われてみれば、パンも食べますし、ラーメンも、うどんも、そばも食べますしね。
そもそも一日三食しっかり食べない人もいますし、あんまり食べるとタニタさんもうるさいですし。
それでも私たち日本人は、世界で一番おコメを食べている気がしていました。
昔はもっと食べていたのかというと、戦時中はおコメが配給制でしたが、1日一人あたり2合3勺(330g)です。ただし、足りてはなかったようですね。腹一杯にはならなかったはずです。他におかずも無い時代ですし。
もっと前の江戸時代の蔵前知行という給料制度でも、1人扶持は男で一日米5合、女は米3合の計算ですから、国民一人あたりの平均は米4合が一日の消費量として計算されていたわけです。
そう考えると、減反政策による生産調整(=価格調整)は正解のかな?
と思ってはいけないと思うのです。
昔の日本では、米は基軸通貨でした。年貢米が廃止されたのも明治6年の地租改正からです。
米が通貨のように流通していた江戸時代まで、そして戦時中は健康な男手を戦争に送り人手不足の上、原料を輸入に頼っていた化学肥料は手に入らず、生産が極端に落ち込んだ米を外地の兵隊さんに輸送物資として送る途中で攻撃されては海のもずくと化していく。
だから、食管法(食料管理法)なる制度により、米を管理するようになっていったのです。
そして我々日本人は、世界で一番米を食べている国民だから、その主食である米は、大切なものだからこそ、お国が守ってくれているような感覚できたわけなんです。
米に関しては、世界の誰にも何も言われたくないくらい、愛情もプライドも持って今まで生きてきました(私はですけど)。
でもそんなに食べてなかったのです、日本人は。まさか世界で50位とは・・・
TPPの米の輸入枠拡大についてですけど
今すでにアメリカ産を含む米の輸入枠は10万トンです。今回のTPP交渉では、さらにアメリカ産を17万5千トン増やせと言ってきているのです。
私たちは、そんなにお米ばっかり食べているわけでもなく、まして人口も減少しながら高齢化している国の民ですから、無理やり海外のお米を突っ込まないでください。足りてますから。世界50位だし(イジイジ・・・)。
とまで言わなくても良い気がします。
なぜなら、誇り高く、お米に関して愛情とプライドを持ってきた日本人は、輸入米などそうそう食べないと思うからです。
平成の米騒動と言われた1993年の冷夏による米の生育不良による記録的な不作で、タイ米を緊急輸入することになったわけですが、根付いていません。
日本米がある以上、日本人は他の国のお米は、基本的に食べないような気がします。
料理によって使い分けると良いとか、カレーには実はとか、ピラフには実はとか、いろいろ言う人はいるでしょうけど、そんな面倒臭いことする人は絶対少ない!と言いたいのです。
なぜなら、狭い日本の家の台所に、米びつ関係は一つで十分だからです。
邪魔!!
それよりも『輸入枠』とか言ってないで、日本のお米で敢然と世界と勝負して欲しいのです。
4,516トンしか輸出してないんですね。
ですから、いっそのこと枠とか関係なく自由に勝負したほうが良い結果になるような気がします。日本人は他国の米は滅多に食べません。
台所に2種類の米を置くスペースもありません。国も家も狭いですから。
中国から大挙した観光客が、いったい何を買って帰ったでしょうか?
日本の高価な電子ジャー!!
中国は、工業汚染より農業汚染のほうが深刻になっていると伝えられています。
日本製のお気に入りの炊飯器で、日本の米を炊いて食べてもらえば良いのです。
中国もたくさんお米を生産していますけれども、安心して食べられないことを中国の富裕層は気づいています。中国の富裕層って、720万世帯ぐらいいるんですよ。
人口が多いですから、既にお金持ちの数は、日本を飛び越えているのです。
以下の資料もすべて農林水産省の調査資料で2010年のものです。
日本産米の購入または喫食経験者への調査ですから、調査対象は自ずと富裕となっているはずです。
【米の購入で重視する点】では、
「味覚、美味しさ」95%、「香り・風味の良さ」83%、「健康面での良さ」78%、「安全性、安心さ」74%、「産地、ブランドが50%」と「価格の安さ」21%を大きく引き離しています。
【日本産米に対するイメージ】では、
「香り・風味が良さそう」83%、「安全で安心して食べられそう」71%、「美味しそう」69%、「健康によさそう」61%となっており、米の購入時に重視する点と日本産米に対して持っているイメージが完全に一致しています。
【日本産米を食べたことのある経験】では、
「日本食レストラン」89%、「日本への旅行時」52%、「知人・友人宅」51%、「店舗の試食」48%、「知人・友人からの贈答」48%となっています。
富裕層のミュニティの中で、美味しいものの情報が拡散していることがわかります。
【味の評価】では、
「非常に美味しい」65.7%、「美味しい」29.3%、「どちらかといえば美味しい」5.1%となっており、美味しい以外の評価がありません。
【価格の評価】では、
「非常に高い」21.3%、「高い」23.2%、「どちらかというと高い」34.3%、「どちらかとういと安い」17.2%、「安い」4.0%と、約8割近くが高いとの意見です。
しかし、【総合的な評価】では、
「非常に良い」52.5%、「良い」38.4%、「どちらかというと良い」9.1%と、全員が良い方の評価です。
【日本産米の自宅購入経験】では、
「6回以上」35.4%、「4、5回」39.4%、「2、3回」24.2%、「1回」1.0%と、リピーターも多いことがわかります。
【今後の購入意向】では、
自宅用には「ぜひ購入したい」78.0%、「どちらかというと購入したい」21.0%、
贈答用では「ぜひ購入したい」69.0%、「どちらかというと購入したい」28.0%との回答が得られており、マーケットととしては、申し分がないのです。
しかも調査時期は2010年です。この後一気に中国人が日本旅行に来れるようになったわけです。日本製の炊飯器を持っている人や、日本の米を食べた経験者が爆発的に増えたわけです。
勝てる商品です。世界に向けてもかなり売れると思うのです。実は中国の米との価格差も30%程度にまで開きが狭まっているようですし。
日本人に同じような調査をしたらどうなのでしょうか。
中国の富裕層が日本産米に対してしているような評価を、我々日本人は外国産の米にするでしょうか?
するとなったらこの話、少し考え直さなければなりません。