今日はクリスマスイブ☆

今日はクリスマスイブ。

つい先日、あるサッカーの親善試合を伝える一本のニュースを目にしました。その試合はイギリス軍とドイツ軍の兵士たちによって行われたものでした。この2つの国が親善試合をしたのには理由があります。

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、ちょうど100年前のクリスマスにも両軍の兵士たちによってサッカーのゲームが行われています。しかし、それは通常の親善試合とは異なる状況下で行われたものでした。

昨年のクリスマスにぽたるページでご紹介した「クリスマス休戦」。その際にイギリス軍とドイツ軍の兵士たちの間でサッカーが行われています。

100年前の当時、ヨーロッパを中心に第一次世界大戦が行われていました。クリスマス休戦はその戦争の最中、前線の兵士たちの判断によって行われた非公式の休戦と伝えられています。

クリスマス休戦は100年前の1914年12月に発生しました。当時激しい戦闘が繰り広げられていたフランス・イギリス連合軍とドイツ軍の前線で、突如ドイツ軍の陣営からクリスマスキャロルの歌声が流れてきたそうです。すると、それを聞いたフランス軍のひとりの将校が拍手を送り、その後、両軍の兵士が塹壕から出てきて、互いに持っていたチョコレートやたばこ、お酒などを交換して交流したと言われています。その際にイギリス軍とドイツ軍の兵士の間でサッカーのゲームが行われたそうです。

冒頭で紹介した親善試合は、クリスマス休戦の際に行われたゲームからちょうど100年目を迎えた記念試合です。

もう少し人に優しく

クリスマス休戦の出来事は戦争を決断した一握りの人間の思いとは異なり、最前線で戦かっていた多くの兵士の本当に望んでいたものは別であったことを物語っているエピソードのように思います。

クリスマスという日はキリスト教徒だけに限らず多くの人にとって、希望や人への優しさについて、普段持っている重しをはずし素直になれる特別な日のように思います。

100年前、戦場の最前線に流れたクリスマスキャロルは、クリスマスという特別な日に兵士の多くが持っていた平和への希求という想いをほんのひととき溶かし出してくれたのかもしれません。

言い伝えられてきた休戦から100年後の現代。社会は大きく変わっても人間の根本はそれほど変化がないように思います。毎年クリスマスになると世界各地から心温まる話が伝えられます。

今日はクリスマスイブ。自分も世界各地で聞く話のように、もう少し人に優しくなれることができればと思う、聖なる夜です。

参考WEBサイト

Text:sKenji