9月1日は防災の日

今日は防災の日。甚大な被害をもたらした1959年の伊勢湾台風がきっかけとなり、関東大震災の発生日である9月1日が防災の日として定められました。地震、台風、津波などの災害について認識を深め、備えることにより、災害の未然防止と軽減を目的としています。

世界で最も自然災害のリスクがある都市は東京・横浜

今年3月、通信社のロイターが「自然災害が危険な都市ランキング」について報じていました。記事の内容はスイスの再保険会、スイス・リーの2013年のレポートを紹介したものです。それによると、世界616の都市で最も自然災害の危険性がある都市は「東京・横浜」とのことです。そのほかにも大阪・神戸が5位、名古屋が6位になっています。

スイスの再保険会社スイス・リーが2013年にまとめた「自然災害リスクの高い都市ランキング」で、東京・横浜が世界1位となった。地震活動が活発な地域に位置していることや、津波の危険性が高いことなどが背景。

スイス・リーは世界616都市を対象に、洪水や地震、嵐、高潮、津波などで被災する人の数を推計。トップ10の大半はアジアの沿岸都市が占め、地震や洪水のリスクに特にさらされていることが明らかになった。

日本は東京・横浜のほか、大阪・神戸が5位タイ、名古屋が6位となった。東京・横浜については、約2900万人が大地震の影響を受ける可能性があるとしている。大阪・神戸は激しい暴風雨や河川の氾濫、津波のリスクが高く、名古屋は活断層の近くにあることや、津波や暴風雨のリスクを受けてランクインした。

引用元:自然災害が危険な都市ランキング、東京・横浜が世界1位=調査| Reuters

スイス・リーは世界第二位の再保険会社と知られており、多くの調査レポートを公表しています。同ランキングは経済的影響などの観点からのレポートであり、一概に東京・横浜などが危険な都市とは言えないものの、多くの人や経済に多大なリスクがあることを示しています。

多くの場所に災害のリスクあり

文部科学省に設置されている「地震調査研究推進本部」は、30年以内に地震が発生する確率の予測値を公表しています。その中で、確率が50%以上のものをピックアップしてまとめてみました。

地震以外にも火山、台風などにより様々な災害のリスクがあります。なかでも国土の約7割が山間地といわれる日本には、土砂災害の危険個所が52万カ所以上あり、土石流、地すべり、がけくずれなどが年平均で約1000件発生しているといいます。これは都市部も例外ではなく、東京23区でも約600カ所の土砂災害の危険個所が報告されています。

日本のほとんどの場所で何かしらの災害リスクがあり、防災対策は決して他人事ではないかと思います。

防災力向上により軽減する災害被害

言うまでもなく地震、台風、噴火などの発生を止めることはできません。しかし、備えることによって災害の防止や減災が可能と言われています。以前、ぽたるページでもご紹介しました南海トラフ巨大地震については、最大限の防災対策を行った場合、32万3千人の犠牲者を6万1千人までに減らすことができる可能性が報告されています。

先に紹介した再保険会社、スイス・リーのレポートでも事前の防災対策の有効性が報告されています。

防災の日に

個人でできる防災対策について、「防災用品や非常食の準備」のほかに、「ハザードマップによる危険個所の認識」についても、その重要性が指摘されています。ハザードマップとは、自然災害による被害を予測し、その被害範囲を地図に示したもので、主に自治体が作成、公表しています。 防災には欠かせない情報のひとつであるにも関わらず、認知度は約4割と低く、ハザードマップがある居住地域に住んでいるにも関わらず活用している人は3割未満というアンケート結果が先月報告されていました。

ほかに個人でできる防災対策として「応急手当」も有効だと思います。各地の消防本部などで無料講習が行われていますので一度受講されると、もしもの時に役に立ちます。
防災について学んだり体験したりしたい方には、自治体によっては防災センターなどの施設もあるので活用されるといいかと思います。地震の揺れを体験できる施設もあります。

防災の日の今日。ハザードマップで危険個所を確認するなど、防災について改めて考える日にしてみてはどうでしょうか。
私も今日帰宅したら、改めて非常食の消費期限と懐中電灯の点灯チェックなどをしたいと思います。

参考WEBサイト

Text:sKenji