シップ・オブ・ザ・イヤー受賞!「awalineきらら」に乗る【旅レポ】

新潟県・粟島へは、フェリーと高速船の2隻が就航している。

高速双胴船「awalineきらら」

行きに乗ったのは高速双胴船「awaline きらら」。2013年時点でデビュー3年目に突入したばかり、新しくて綺麗な船である。

当然ながら、新しい船ほど清潔感があるし気持ちも良い。光を反射するほどの床や、弾力性のある座席シートが印象的だ。

荷物を置こうとすると、気になる紙が目に入った。

【awalineきらら が
 「シップオブザイヤー2011」
 小型客船部門賞を受賞しました】

とのこと。それ以上のことは何もわからなかったが、どうやら、船として表彰されたらしい。「へぇ、そんなのがあるんだ」と思い、ちょっと調べてみた。

「シップ・オブ・ザ・イヤー」とは

シップ・オブ・ザ・イヤー

技術的、芸術的に優れた船舶・海洋構造物の建造を促進し、社会生活の進展に貢献すると共に、広く社会一般に海洋思想の普及を図るため、当該年において応募のあった船舶及び海洋構造物の中から特に優秀と認められたものを選定し、これを当該年のシップ・オブ・ザ・イヤーとして表彰します。

引用元:日本船舶海洋工学会

「awalineきらら」

新潟県粟島の離島航路を支える25ノットの高速双胴船。日本海の厳しい海象に耐える耐航性能と乗り心地を実現するため、現地での海象調査や模型水槽試験を行い、最適な双胴船型、姿勢制御装置を開発している。
双胴がもたらす広い甲板を活用した客室、高い輸送能力、また新たに開発した自動姿勢制御装置によって縦揺れ、横揺れが抑制され、快適な乗り心地を実現しており、離島の生活を支えるインフラとして、また観光振興や地域の活性化に貢献が期待される。

引用元:シップ・オブ・ザ・イヤー 2011 | 日本船舶海洋工学会

とのこと。いろいろ難しそうなことが書いてあるが、要は

【カッコよさ】【性能面】【社会貢献度】

において、高い評価を得た船が受賞するのだな、と解釈した。


この awalineきらら は2011年の受賞。【高速双胴船】であることがひとつのポイントらしい。双胴船とは、その名前のとおり2艘の船をつないだような形状のことを指すそうで、安定性が高く、巡航速度にも期待ができるそうだ。特に、海の荒れやすい日本海側では初の高速双胴船の導入だというから、その期待も大いに高まっている様子。

さらに調べてみると、この「シップ・オブ・ザ・イヤー」では、毎年3隻ほどが受賞しているのだが、客船の受賞に限れば1年に1回あるかないかという程度。他にも貨物船や特殊船も多数エントリーするらしく、どうやらそう簡単に選ばれるものではなさそうだ!やるじゃん!

今まで色々な島を巡ってきた僕だが、過去の受賞歴を見ても、「シップ・オブ・ザ・イヤー」に選ばれるような船に乗るのは今回が初めてだった。なんだか、ラッキー。

双胴船の特徴的な形状

日本海、波強し!

しかし、日本海の海も負けてはいなかった。そう、この日の海は大荒れ。前日は海峡が悪く欠航になってしまったほどで、この日の出港も危ぶまれていた。運よく出港することになったが、それなりの船酔いは覚悟せざるを得ない。だからこそ、僕はこの awalineきらら に期待した。

ところが・・・、

バシャバシャ・・・

ザブン!ザブン!

ザッパァァァァアアアアアアアン!!!
ザッパァァァァァァアアアアアアアアアアアアアンンン!!!!!

手すりにしがみつく乗客!
波を受けて前後に揺れる船!
船を飛び越えるほど高く舞う飛沫!

ひぇぇぇぇええ~~

僕はたまらず座席へと戻った。「縦揺れ、横揺れが抑制され、快適な乗り心地が云々・・・」とあったが、この日はとてもじゃないが、快適と呼べる穏やかさではなかった。日本海、恐るべし!



それでも、やはりこの awalineきらら の評価は高く、前身の高速船「あすか」と比べれば、乗り心地面はかなり改善されたという。

岩船港

高速双胴船「awalineきらら」はここから乗船!

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