常連客の心を掴むサービスとは? 【素敵なラブホ事情19】

 数年前、僕はラブホテルと呼ばれるレジャー施設で清掃のバイトをしていました。ラブホの職場環境は「面白いと思えば面白い、特殊と思えば特殊、普通と思えば普通」という何とも不思議な感覚があります。このシリーズ?では謎の多いラブホテルの舞台裏に少しずつ迫っていきたいと思います(脇汗)。  

ファミリー用に子供布団を提供する

ラブホテルはカップル専用に作られているので、シティホテルのようにツインの客室はありません。基本的にラブホは3人以上の宿泊をNGにしています。しかし、僕がいたホテルでは3人以上のファミリー層も積極的に受け入れていました。 8号室は2階建ての特殊な作りになっていて、1階は掘りごたつのある落ち着いた和室で、2階は洋風のインテリアにダブルベッドがありました。

この8号室に泊まりにくるファミリーの常連客がいて、そのときは子供用の布団をサービスで提供していました。朝食サービスも大人には味噌汁と焼き魚、子供にはお子様ランチを作ってメニューも工夫します。シティホテルは高い・・・でもラブホなら宿泊代も食事代も安く済む。旅行にきたファミリーがラブホを利用するのは賢い選択だと思います。まさしく穴場ですね。

Y主任の考案した洗車サービスが人気

洗車サービスのあるラブホテルは全国的にも珍しいと思います。Y主任は元自動車の整備士で車を綺麗に洗車できる特殊技能を持っていました。『300円で20分以内に洗車します!』という看板を掲げており、それを見たお客さんが結構な頻度で洗車を頼む人気サービスになっていました。

しかし、洗車サービスを最も利用したのは清掃員のZさん(30代主婦)でした。Y主任が洗車道具を持って駐車場に向かうと、ZさんはY主任を呼び止めます。「主任!ついでに私の車も洗っといて~」とまさかのおねだりです。「あ、バレた?」何度もZさんの車を洗わされたY主任は、洗車道具を後ろ手に隠し持っていたのです。『上司をタダでこき使う』発想力の豊かなZさんに女性の強さを感じました。

ダッチワイフをフロントに預けるお客さん

平日の昼間に12号室に1人で休憩に来るお客さんがいました。その人はフロントに巨大なスポーツバックを預けており、開かないように南京錠がかけてありました。そのバッグは非常に重く、(30kg前後)客室の入り口まで持っていくのは大変です。お客さんは荷物を受け取ると、必ず2人前のドリンクとパスタを注文します。1人で2人前の食事を取ることは考えにくいので、気になるのはバッグの中身です。おそらく彼女を想定したダッチワイフと食事を取っていたと思われます。

最近のダッチワイフは、高性能な商品で数十万円もするそうです。ラブドールと呼ばれる高級品は、シリコン製で触り心地も肉感があり、骨格も内臓されて関節が動いてポーズまで取れます。重量は20~35kgということでバッグの重さとも一致します。12号室はトロピカルな南国風のインテリアなので、架空の彼女と南国のバカンスに行くことを妄想するのかもしれません。お客さんが帰った後、12号室に清掃に入ります。2人前のパスタは完食されており、ドリンクも飲み干されてます。

あくまでも2人という設定なので食べ残す訳にはいかないのでしょう。気になるのはベッドを必ず使っていることです。サービス品のコン○ームも使用済です。一体どんなプレーに持ち込んだのか・・・想像し難いものがありますが、ラブドールクラスの高級品は1通りのプレーに対応するそうです。個人的にはダッチワイフを彼女にするのは素敵な発想だと思います。誰に迷惑をかけることもなく、一生裏切らないパートナーが手に入るわけです。男女交際のトラブルから事件に発展することも多いなか、このように安全でリスクのない恋愛を選択するのも賢いと思います。