【島のお土産】神津島「赤イカの塩辛」

聞けば聞くほどに島尽くし!伊豆・小笠原土産の王者!

 都内にある、伊豆・小笠原諸島の島々の特産品を集めたお店・東京愛らんど。その東京愛らんどにて、売上1位に君臨し続ける商品があります。その美味さたるや国内最高か。これを食わずして何を食うか。そのまま食べるも良し、茶漬けにまぜて食べるも良し、グルメな奥さんはパスタに絡めて食べるとか。本当に旨いです。日本人に生まれてきてよかった。そう思える商品がこれ。神津島・丸金商店の「赤イカの塩辛」です。 特に、「イカの塩辛は生臭いのがちょっと・・・」と思ってしまう人には、一口だけ黙って食べてほしいな、なんて思います!あれは以前、神津島を訪れた時のことでした。

 神津島で帰りの船を待っていた僕は、1時間ほど時間を持て余し、「暇つぶしに」と島の特産品販売所である「よっちゃーれセンター」で海産物を物色していました。「一人暮らしだし、捌くような魚は面倒だな」とか思いながら眺めていると、センターのおばちゃんが僕に近づいてきて囁きます。 「神津島に来たらこれ買わなきゃ、ほら。赤イカの塩辛。」

 「そこの役場の近くにある丸金商店ってとこで作ってるの。」 「これはね、島で獲れる赤イカって言ってね、かなり高級なイカなのよ。」

 「この辛口のは神津島産の島唐辛子、辛いけどヤミツキなんだわ。」 「塩辛の塩はね、伊豆大島の塩。」

 「それで、このプチプチがトビッコっていう、島で獲れるとびうおの卵。」とまぁ、聞けば聞くほどに島尽くし!それでも生臭いのはちょっと苦手だなーと思い、立ち去ろうとすると、すでにフォークですくって「どうぞ食べてごらん」と言わんばかりのおばちゃん。ここまでくると断るのも申し訳ないので、ひと口だけ食べてみることにしました。

 あら、生臭くない。あぁこれは旨いかも知れない。そんなリアクションをしている横で周到に次にひと口を用意してくれていたおばちゃん。実はこの「赤イカの塩辛」、島唐辛子の量に応じて、中辛、辛口、激辛、超激辛(ハバネロ入りらしい)があるようで、「全部味見してごらん」とのこと。なんだか運がよく、サービス満点でした。 次に口にしたのは、辛口。おぉ、うまい!でもさすが、島唐辛子が効いてて辛い!次は激辛。うん、うん。おぁ、ちょ、これは辛い!!ひゃー。あ、次!?あ、おばちゃん!その超激辛はちょっと待って!!!

 辛さにはかなり差を感じたものの、激辛あたりまでなら、お茶漬けなどで薄めれば苦手な人でもイケるかも?ってラインでした。超激辛はさすがに誰しもにオススメはできません(笑)。しかししかし、超激辛は辛党によってアツく支持されているようで、よく売れているのだそう。

「よっちゃーれセンター」は船客待合所「まっちゃーれセンター」のすぐ近く。

後引く旨味!「ごはんが欲しい・・・」

 しかし、なんと言っても生臭くないのが嬉しいところ。それでいて、塩分も程よく、中和するかのように甘味すら感じました。(原材料の中にみりん、はちみつが入っていました)また、そもそも赤イカ自体に甘味があるそうで、歯ごたえの良い身も含めて高級イカと評される所以だとか。

 欠点は、塩辛にとって欠かせない肝が赤イカには多く含まれない点だそうですが、肝に恵まれたスルメイカをブレンドすることで、むしろ旨味が増しているのだそう。色々と伺いましたが、想像以上に奥が深い食べ物なんだと感心してしまいました。 「ごはんが欲しい・・・」とブツブツ言いながら、僕は辛口を買ってよっちゃーれセンターを後にしました。食べている時はそれほど感じなかったのですが、食べる上での一番の特徴は旨味が後を引くことかもしれません。(原材料の中に、通常、イカの塩辛には入れることのない昆布が入っていましたが、それが旨味を引き出しているのでしょうか?)

 とにもかくにも、食べやすさと後引く旨さがやみつきの逸品。神津島を訪れるなら必食です!

◇店舗情報◇