東日本大震災・復興支援リポート「いつか本当のおさかながとれるまで・・」

手のぬくもりを伝える【onagawa fish】

手に握るとほんのりと木のぬくもりが伝わってくるキーホルダー。女川の人たちが、1つひとつ手作業で丁寧に仕上げた【onagawa fish】です。

レザー部分のおさかなマークから始まる焼印は、「おさかなドットおながわ」と読むそうです。おさかなが “ドッと” 取れる女川にもどれるように・・・・そんな願いが込められています。

女川は水産業の町でした。水産加工場の働き手の多くは、地元の女性たち。津波で港も加工場も破壊され、彼女たちは大切な多くのものを失った上に、さらに仕事までなくしてしまいました。

手作りのグッズを製作して、それを販売することで、少しでも経済的な自立につなげて行こう。そんな思いで始動した「小さな復興プロジェクト」から生まれたのが【onagawa fish】です。

粗く削り出された天然木を製品に作り上げていくのは、海の町、魚の町、女川の女性たち。硬い広葉樹の原木を、手作業でヤスリ掛けして、微妙なラインを産み出すのは、かなりの手間ひまがかかる作業です。

「手作業に集中することで、辛いことや大変なことを少しでも考えなくてすむ時間になれば、という気持ちもありました」

プロジェクトで主に販路開拓を担当している湯浅輝樹さんが教えてくれました。

「実は当初のデザインと比べると、微妙におさかなのラインが変化しているんです。こうやった方がもっとおさかならしくなるかなと、作る人のこだわりが製品に反映されるんです。さすがおさかなの町、女川の女性たちですよ」

湯浅さんに出会ったのは、仙台市で開催されたイベントでのこと。【onagawa fish】を広めるため、全国を走り回っている心やさしいお兄さんです。

【onagawa fish】を手にすると、女川のみなさんの手のぬくもりが伝わってきます。ひとつひとつの木製品に込められた、復興に向けての思いが。

東日本大震災から時間が経過するにつれて、「被災地」「復興」といった言葉がだんだん聞かれなくなっています。

▼被災地の状況はほとんど変わっていません。多くの人にとって生活基盤の再建すら、めどが立っていない状況です。

▼義援金とは違い、ぬくもりを持った手作りの木のグッズを通して、手と手を結んでいく【onagawa fish】。

▼もう一度、被災地に思いを馳せるため、そして日本中どこで起こっても不思議ではない自然災害への備えを再点検するきっかけにされてはいかがでしょう。

【onagawa fish】(以下、プロジェクトのブログから情報を転載します)

材質は4種類。
メイプル(かえで)
オーク(なら)
ウォルナット(くるみ)
さくら(桜)

小売価格はいずれも1個1,200円です。サイズ:ボディ→9cm程度(手づくり品につき若干の差が出ます。予めご了承ください)

リング幅:2.5cm

【購入について】
・ご住所
・お名前・ご連絡先(FAXの方はFAX番号もご記入下さい)
・購入色及び個数(例:メイプル1個、ウォルナット2個、オーク1個)を記入し、

 までメールを送付してください。メールがご利用になれない方は、上記内容を記入し、0225-24-8612までFAXで送付していただけますよう、お願い申し上げます。追って詳細をご連絡いたします。卸販売・焼印のオーダーも可能とのこと。

【詳しくは下記をご参照ください】
★スマートフォン用のストラップや、レザーのブレスレットなど、おしゃれな新製品も生み出されているようですよ。

【小さな復興プロジェクト】実行委員会【onagawa fish house アウラ】(内)
TEL・FAX:0225-24-8612定休日:水曜日
営業時間:10:00~15:00(潮位等により変動の場合があるそうです)

●TEXT+PHOTO:井上良太(株式会社ジェーピーツーワン)