景色を楽しむ工夫、てんこ盛り
まるでドーナツを半分に割ったような形の島、佐久島です。愛知県の3島(佐久島、日間賀島、篠島)はそれぞれ近くに位置していますが、佐久島のみ西尾市に属し、航路も西尾市内から延びています。歴史の古い島で大正時代から残る古民家も多く、味わい深い街並みが広がっています。「日本の里100選」に選ばれるくらいです。お墨付きです! しかし、島の最大の特徴は何と言っても「アート」。平成に入り、国土庁の「よい風が吹く島が好き女性員会」の調査を機に、アートプロジェクトで島おこしを開始。今では島内随所にこだわりのアートが点在し、訪れる人々を虜にしています。
そのためか、愛知の3島の中では特に若い世代の移住が目立ちます。実際にオシャレなアートや建物も多く、女性のファンが多い島だそう。実際に見てもそんな印象があります。若者や女性オーナーが、佐久島に新たに店舗を構えることも、最近では珍しくありません。 島は東集落、西集落に分かれています。直線距離にすると1km程度しか離れていませんが、東には「筒井さん」、西には「高橋さん、藤井さん」が多いなど、多少の差異が見られるのも特徴のひとつ。その他にも思わず「芸が細かいなー」と思ってしまう手の込んだアートや、歴史を感じさせるどっしりとした建物、海の上の遊歩道など景色をより楽しむための工夫がてんこもり。
小さい島ですが、限られた時間で満喫しきれないほど、奥が深い佐久島です。ファミリーはもちろんですが、それ以上に若いグループやカップルにオススメしたくなる、わくわく感を煽る島なのです。
佐久島の見どころ
島を遊ぶ
弁天サロン (場所)
「佐久島に来たなら最初に訪れよう」と言われる場所が、西集落にある弁天サロンです。島のアートを巡る際の休憩所にも使える2階建ての市営の施設。その2回の屋根裏の間では島の歴史や文化が紹介された「島民展」が常時開催されています。そのほか、島の伝統でもある「貝紫染め」も、この施設で体験可能。※ 入場無料(9:00~17:00)
※ 「貝紫染め」に関する記事です。【旅レポ】佐久島の伝統・・・ってワケじゃないんだ。「貝紫染め体験」で感じるゆるい空気とゆる文化※ 「肩叩き棒」に関する記事です。【旅レポ】おばあちゃんの優しさ?刺激、病みつき、肩叩き(佐久島)
大浦海水浴場 (場所)
春は潮干狩り、夏は海水浴と訪れる人を楽しませてやまない浜辺です。全国でもほとんど見られない「海の上を歩く遊歩道」も歩くだけで楽しさを演出してくれそう・・・!海水浴場の端には島のシンボル的アート「カモメの駐車場」もあります。たまに”ホンモノ”がちょこんと混じっていることもあるとか。
大島 (場所)
東港から海の上を歩いてたどり着く小さな小さな島。でも、大島。あまりに小さいのですが、その中にも魅力がいっぱい。絶景の女子岩、季節ごとに水仙やハマダイコンが咲き乱れる「佐久島のお庭」、いくつかある俳句碑も飽きさせません。さらには海釣りセンターがあり釣り人たちが大漁目指して陣取っていたり・・・。表情豊かな離れ小島です。でも、大島。
アートでのんびり
大葉邸 (場所)
元々は築100年の伝統的な古民家。何も考えず、時間を忘れてぼーっとするのも許してくれそうな、昔ながらのたたずまいが何とも言えません。どちらかというと、静かに過ごしたい大人向けの空間かも。・・・しかし、もちろんただの古民家のはずもなく、さすが佐久島、きっちり”アート”が施されています。作家・平田五郎がこだわった“覗き穴”のような怪しい「スリット」が屋内外に何ヶ所かあります。これは作家・平田五郎がこだわった摩訶不思議な穴だとか。探して探してのぞいてみても面白そうです。ついつい時間を忘れるかも・・・。
のぞき箱
随所に設置されている佐久島アート。それぞれ飽きの来ない工夫が施されていますが、ついつい気になってしまうのが、こののぞき箱。人間というもの、壁に穴が開いていると隔てた向こう側がきになってしまうもの(?)ですが、これもそんな心理(どんな心理?)を巧みにくすぐるおもしろアートです。東西の渡船場、弁天サロン、東西を結ぶメインストリート(通称「佐久島1号線)に、それぞれ設置されています。のぞいてみましょう。
おひるねハウス (場所)
佐久島を調べた際よく見かけるアート。うつぼのように、細く開いた空間に身体をすぽっとはめてみると、ついつい気持ちよくなって寝てしまう・・・。か、どうかは知りませんが、その名がおひるねハウスですから、寝てしまっても良いかも知れません。入り込める穴は9つ。1人1つで9人まで・・・。いや、2人で1つでもそれはそれでイイ感じ・・・?
イーストハウス (場所)
東集落近く、海の上の遊歩道に設置されたのんびりスポットです。潮騒をBGMに海の向こう側をぼーっと眺めてみるのも贅沢な時間かも・・・。
風景を味わう
フラワーロード (場所)
佐久島のメインストリート、西集落側にある、色んな花々が咲き彩る一帯をフラワーロードと呼びます。これらはみんな島の子供たちが大切に育てたもの。近くには島のマスコット的存在、ヤギの「ノン」と「ビリー」がいます。
ハイキングロード (場所)
3~4月はヤブツバキの花小路。12月は淡いサザンカが道を彩ります。人工のアートも素敵な島ですが、天然のアートもまた、季節ごとに表情を変えて、訪れる人を出迎えます。
絶品を味わう
ごはん屋 海 (場所)
観光客に大人気!島の名物・大あさりをフライにし、野菜とバンズで豪快に挟む!女性オーナーが発案した佐久バーガーは一食の価値あり!
満愛貴(まあき) (場所)
「1日1組(2~7人)限定、完全予約制で1人8500円~」という、知る人しか知らない謎のお店。こだわりの空間で至高の贅沢が味わえるそうな・・・!行ってみる?
もんぺまるけ (場所)
佐久島に魅せられた若者たちで作ったoyaoya cafe(お野菜おやつカフェ)。藪に覆われた廃屋を整えて改装し、今ではすっかり島の自然に溶け込んでいます。庭で育てた野菜たちを美味しくアレンジして提供してくれちゃいます。※ 営業日:土日限定、営業時間:10時~16時半(ランチ:12時~15時)
佐久島の情報あれこれ
【名 称】佐久島(さくしま)