三宅島 - 大地の息吹を感じたい人へ、火山と共に生きる島(東京・伊豆諸島)

自然からも人々からも溢れ出るダイナミズム

 伊豆諸島では大島と並んで現役の火山島の三宅島です。2000年(平成12年)の噴火は人々の記憶にも新しいのではないでしょうか。古くは1万年~15万年以上前より噴火活動が起こっていると言われる三宅島。ここ最近は20年周期で噴火活動が起こっているなど、伊豆諸島では唯一、今もなお活発な火山でもあります。現在も火山ガスが発生しているため、島ではガスマスクを常に携帯して歩くように促されます。 また、立ち入り禁止区域、危険区域と分けられているのも三宅島の特徴。火山と共存する島の雰囲気を知ることが出来るでしょう。もちろん、うかつな行動は出来ませんが、安全に気を付ければ、大自然を生かしたダイナミックで個性的な遊びが楽しめます。

 中でも避難指示解除後(2005年以降)、ひそかにブームの予感を感じさせるのがボルダリング。ボルダリングとは、2~4mの岩や石を確保なしで登るクライミングのことです。野性的な自然のダイナミズムを直接体感できることから近年は徐々に人気が上昇しており、三宅島では時折ボルダリングにまつわるイベントも企画されているほど!! また、避難指示解除後、観光地として再生を目指す三宅島の人々の活動も印象的!!近年は地元有志の活動で次から次へお土産の新商品が開発されています。加えてフォトコンテストやボルダリング大会、オフロードをバイクで走るエンデューロ大会など、自然を活かした一風変わったイベントも盛りだくさん!!毎回趣向を凝らす島民の方々のアイディアには思わず脱帽です!!

 自然も人々もダイナミックで飽きさせない見どころたくさんの三宅島なのです。

三宅島の見どころ

景色を楽しむ

雄山 (場所)

2000年に噴火した三宅島の最高峰。噴火前は登山も可能で登山客にも親しまれてきた雄大な山ですが、現在は危険区域、立ち入り禁止区域に指定されているため、登山は出来ません。しかし、遠目からでも噴煙が確認できるなど、火山としての凄みを垣間見ることが出来ます。 

火山体験遊歩道、旧阿古小中学校跡 (場所)

2008年に完成した、村役場の近くにある新しい遊歩道です。1983年の噴火時に埋没してしまった阿古小学校跡が、当時のままの状態で見ることが出来ます。一見荒れ地で、まるで何一つ文明が無かった頃の地球かと思うような、火山灰と石だけのエリア。 

ひょうたん山 (場所)

1940年の噴火がもとで、一夜にして出来上がったのがこのひょうたん山です。もともとは2つの山が連なっていましたが、波風の浸食が原因で1つは消えてしまいました。大した高さではありませんが、海岸沿いは多くの火山弾が見られることでも有名です。

メガネ岩 (場所)

噴火の際の溶岩流が、積年の波風によって浸食されたことにより、真ん中がぽっかりと開いてしまいました。かつて、その岩の形が眼鏡に見えたことからメガネ岩と名付けられています。のちの地震で眼鏡の片方のフレームに当たる部分が壊れてしまったようで、今はちょっと眼鏡には見えません。周辺はダイビングスポットとしても人気です。

旧島役所跡 (場所)

木造建築としては伊豆諸島最大。1534年に現在の場所に移転され、今も住居としての役割を果たしています。見た目はまさに昔ながらの渋いお屋敷。当時の情景も思い描けそうなほどに、立派な建物です。しかしあくまで住居のため、内部は非公開。天障院篤姫が徳川家定公に輿入れのため、江戸へと向かう道中に、事故で大久保浜に漂着した時に植えられたというソテツの記念樹が近くにあります。

施設を楽しむ

アカコッコ館 (場所)

「きゅるるん」と鳴き、島では可愛がられている天然記念物・アカコッコ。伊豆諸島やトカラ列島に生息する固有種ですが、三宅島では特に親しまれています。そんなアカコッコをはじめ、島の自然を多くの人々に知ってもらうため、1993年に設立されたのが、村営の自然観察施設アカコッコ館です。日本野鳥の会のメンバーの数名が常駐して調査や研究を行っているため、常に最新の情報が発信されています。三宅島はなんと言っても野鳥がいっぱい。島を訪れた際は、予習に復習にアカコッコ館を活用すると、島歩きがもっと楽しくなる!? 

ふるさとの湯 (場所)

錆が浜港の近くにある、景色が抜群の温泉です。しかし、三宅島に限ったことではありませんが、伊豆諸島の温泉は決まって西側に作られています。やはり、夕陽のためでしょうか。なかなか粋なことしてくれちゃってますね。ご多分に漏れず、このふるさとの湯も島の西側。観光シーズンの夕方などは多くの入浴客で賑わいます。 内風呂は男女別浴、露天風呂は水着着用の混浴。露天風呂は開放的で気持ちいいですが、夕日を眺めるには、実は内風呂の方が適しているのでその点は注意!

三宅高校  (場所)

火山島ゆえの珍スポット、国内でも珍しい火口の中に建つ学校です。校舎の背後には八重間爆裂火口の火口壁がそびえ、スダジイやタブといった植物たちが息づいています。また、近くには長太郎池という岩に囲まれた天然のプールあり。シュノーケリングに最適。

三宅島の情報あれこれ

【名 称】三宅島(みやけじま)

【所在地】

(地図)

【面 積】55.40㎢

【周 囲】

38.3km

遊 び

ハイキング、磯釣り、トローリング、ロッククライミング・ボルダリング、バードウォッチング、ダイビング、イルカウォッチング、サーフィン、海水浴、キャンプ(4月~11月)  

食べる

イセエビ、岩のり、はんばのり、ムロアジ、あしたば、キヌサヤエンドウ、さといも、パッションフルーツ、ところてん

郷土料理

ムロッケ、うまかか棒(旨母棒)、あしたば炊き込みご飯、イセエビの味噌汁

変わりモノ

回転灯、ガスマスク

お土産に  

あしたば炊き込みご飯の素、三宅漬、くさや、岩のり、椿油、ハート乳液、ハートローション、三宅ガラス、竹細工、三宅島Tシャツ※三宅島のお土産に関する記事です。【島イベント】元気な三宅島、支える島の女性たち【島じまん2012】(三宅島)