今月1月6日、私の住む地域に、(その地域にしては)多量の雪が降り、様々な交通機関に影響を与えました。(そして自分もその影響を受けた一人です・・・)
6日は偶然遠方にいて7日に地元へ戻ったのですが、その日の夜、子供たちが「近くの公園へ遊びに行こう!」と言い出しました。
とにかく寒いのが苦手な私は、内心「えええ!?今から行くの!?むちゃくちゃ寒いのに・・・涙」だったのですが、地元にこれほどの雪が降ったのはもう何年も前のことですし、次はいつになるかもわかりませんから、しぶしぶ遊びに出かけたのでした。
公園に着くと、すでに雪の量は減ってしまっていたものの、雪合戦をやったり足跡をつけて遊ぶくらいのことはできましたから、子供たちは寒そうな様子を一切見せず楽しんでいました。末っ子は雪で遊ぶの自体が初めてのことでしたから特に興奮気味。
若いっていいなあ、なんて思いながら眺めていた時、この感覚、どこかで感じたことがあったんだけれどどこでだっけ?とふと思いました。
そして、しばらくして思い出しました。
思い出した20年前の記憶
それは、ロンドンで英語学校に通っていた時のことでした。
同じクラスにアフリカにルーツを持つフランス人の女の子がいました。
その子はとにかく真面目。宿題も完ぺきにこなしてきて、間違えることもなし。
(入るクラス間違えているんじゃないの?とも思いました。)
授業を休むこと、遅れることもほとんどなく、(我々)日本人がちょっとふざけていると、年齢関係なくびしびし注意してくるような、そんな子でした。
その子が、一度だけ授業をほっぽらかして教室から出ていってしまったことがあったのです。
それが「雪」。自分がロンドンに滞在している約1年の間で、一度だけ雪が降ったことがあって、それは”パラパラ”といった感じだったのですが、雪に気づいた瞬間、その子は目を丸くして「Oh! Snowing!!」と叫んで教室を飛び出してしまい、しばらく戻ってきませんでした(笑)
後で聞いたところ、人生で初めて雪を見たということだったみたいです。(フランス人と言っていたけれど、ずっとアフリカの方に住んでいたのかな、と今となっては思います)
その時の喜び方と言うかはしゃぎっぷりが我が家の子供たちと通じるところがあったことで、思い出したのでした。
その女の子もうちの末っ子も、その時が人生初。同じような新鮮な気持ちだったのではないでしょうか。
どんな20年を歩んできたのか・・・
それにしても、あれからすでに20年が経過しつつある今、当時のことはほぼ忘れてきてしまっています。この20年間でいろいろなことがありましたが、あのときのクラスメートたちは、自分とは全く違う人生を歩んでいるはずです。
残念ながら当時のクラスメートで今でも連絡を取れる人はほとんどいないのですが、できることならば、どんなことを考えていまを生きているのか、ぜひ聞いてみたいです。最近だとコロナウイルスという地球上ほぼすべての人が共通して抱えている問題も発生していますし、どう向き合っているのかも聞いてみたい。
きっと、多くの驚きをもたらしてくれるような気がします。あの時の1年間のように。
そんなことを考えながら子供たちが雪遊びに満足するまで寒さに耐え続けたある日の夜でした。