貸し農園で始める野菜作り(9)

・子供が自分で野菜を収穫することで食に関心を持てる
・出来るまでの過程を知ることで命の大切さを学べる

食育を目的として始めた、貸し農園による家庭菜園。前回の記事では、朝に行う夏野菜の手入れを紹介しました。

5月に植えてちょうど6月~7月は収穫時期。ズッキーニは順調に育って、2日おきのペースで実が出来ていたのですが、夏野菜にとっての試練に耐えられませんでした・・・。

その試練とは、梅雨の時期に降り続く雨です。野菜が病気にかかる場合、多湿環境が原因になることが多いそうです。毎日のように雨の日が続くことで土に含まれる水分量が増え、野菜は水分の過剰摂取で生育不良に。さらには害虫の発生も増えてきます。雨の影響でズッキーニの茎が数本折れて、病気にもかかってしまいました。茎の大部分が腐った状態で復活は不可能だと判断し、今年のズッキーニ栽培は終了。よくここまで育ってくれました。

雨が苦手な野菜

夏野菜の中には多湿の土を好まないものがあります。例えばトマトはもともと南米のペルーからボリビアまで続くアンデス山脈が原産地。標高が高くて雨が降らず乾燥した地域ということもあり、本来は雨が苦手な野菜なのです。

水分を過剰に取ることで味が劣化(甘さが損なわれる)、雨で実が割れてしまう、落ちるといったことが起きます。実が熟して食べ頃だとしても雨が続くと球のまま収穫出来ずに廃棄にしてしまうこともあるとのこと。

静岡県東部では6月の終わりから7月の始めまで長い間雨が降りました。トマトは雨除けの簡易的なハウスを作る、ビニールを被せるなどによって実割れや病気を予防することが出来るのですが、今回は特に対策せず。ただ写真の通り、まだ青みがある状態だったなので実割れはありませんでした。

実は少し生育が遅れていたのですが、思い返すと、一番花が咲いた時にその花を誤って摘んでいたことに気付きました。

トマトの収穫量を上げるには、一番花に実を付けさせることが大切です。着果することで生育のバランスがよくなり、花付き、実付きもよくなります。

引用元:一番花|園芸用語集|サカタのタネ 家庭菜園・園芸情報サイト 園芸通信

これは予想ですが、一番花に実を付けられなかったことで、生育が遅れたのかもしれないです。 そのことで実割れを避けられて逆によかったのかもしれません。

一方、新たに秋の収穫用で種まきしたニンジンの畝はこの通り。土が雨に流されてしまい高さがほとんどなくなりました。あわせて種も流れたのでもう一度やり直しです。

大雨の前は高めの畝を作っていたのですが…
雨で流されてしまい、ほぼ平らな状態に…

家庭菜園を始めて最初の梅雨から学ぶことが多かったです。屋外の野菜作りは天気が重要。作物の出来に大きく影響するということを改めて実感しました。野菜作りのコツとして「その野菜が本来生息していた場所と同じ環境を作ること」が挙げられますが、この教えをより意識したいと思いました。

夏野菜でも特に栄養価が高いモロヘイヤは育てやすいです。大雨の影響を全く受けませんでした