・子供が自分で野菜を収穫することで食に関心を持てる
・出来るまでの過程を知ることで命の大切さを学べる
このように食育を目的として始めた、貸し農園による家庭菜園。前回の記事では、マルチシートを張って夏野菜の苗を植えました。
夏野菜は成長が早いものが多く、葉が生い茂り、つるが伸びます。植え付けの後は茎を固定したり、つるが上に伸びていくように誘引するといった作業を行なっていきます。野菜の生態は異なるため、違った形で枝葉を茂らせていくのですが、実はこれが収穫量に影響してくるとのこと。野菜の能力(実を生み出していく力)をどれだけ引き出せるかは仕立て方にかかっているといっても過言ではないのかもしれません。
野菜を仕立てる
ナスの場合は、1枚ずつの葉が大きくなり、枝分かれして横に広がり実をつけていきます。中心の茎を含めて、3方向に伸ばしていく予定。茎を支える支柱を3本つかいます。風で倒れないように支柱で固定していきますが、植え付け直後は仮の支柱を1本立てました。
中玉トマトはナスと比べ、葉が多くて茎も様々な方向に生い茂ります。少し放っておくとすぐにジャングル化します。逆に横に広げず、支柱を一本化して上へと伸びていくように仕立てます。こうすることで茎や葉がすっきりして、まんべんなく光が当たります。接ぎ木苗で対策してはいるのですが、根元の部分が順調に育っていくことで病害虫の影響をより受けにくい環境を作ることができます。
ピーマンも将来的には3本の支柱を使って成長を促していく予定ですが、植え付けの後は仮の支柱を立てます。
キュウリはとにかく茎や葉が様々な方向に伸びていき、しかも成長が早いので植え付け後はネットを張ります。合掌の形で支柱を組み立てました。2つの苗を植えましたので、それぞれ異なる面に誘引していきます。
ズッキーニは横に茎が伸びていくので支柱をそれぞれの方向で立てましたが、成長が早く1本ずつの茎が固く太くなるので必要なかったかもしれません。花も中心の茎から脇芽が出てそこから花を咲かせていきます。
仕立て方を学ぶには
これらの仕立て方は本やインターネットでも調べますが、貸し農園を同じく利用している人たちの育て方を見たり、実際に話を聞いて試してみることが多いです。
そこから得られる、土との相性が良い野菜、逆に相性が良くない野菜といった、この畑を利用している人ならではの経験談も貴重です。ある時は野菜の育て方について30分間熱弁されることも。
また、収穫時期になるとお互いで獲れた野菜を「食べてみて」と贈りあったり、苗や支柱などを譲って栽培に足りないもの補い合うという関係性が自然と生まれるような雰囲気にも癒やされます。
子供も畑で一緒に作業しているのですが、その際に様々な方たちと触れあって楽しんでいるようです。
新型コロナの影響で距離を保ちながらではありますが、コミュニケーションを取りながら野菜を育てていきたいと思います。