晴れた休日に訪れる公園。遊具が充実していたり、散歩コースが併設されていたりと無料で子供と一緒に遊べる場として活用しています。
最近は近所だけでなく、リサーチした上で近隣の市町村にある公園にも出かけることが増えました。公園選びのポイントとしては、
「どんな遊びが出来るか?(遊具や小川等の自然の豊富さ)」
「どれほど快適に過ごせるか?(駐車場やトイレといった設備の充実度合い)」
「何が見えるか?(景色の良さ)」など。
自分なりのチェック項目があり、それぞれ特徴のある公園に足を運んでいます。そんな中、今回は少し変わった視点を取り入れることに。
それは「災害時が起きても安心か?(防災機能)」です。公園に防災機能を加える取り組みは阪神淡路大震災以降、全国的に広まったとのこと。
静岡県内にも複数の機能を搭載した公園が増え、東日本大震災以降は、津波発生時に備えた命山(人工的に造られた高台)や避難タワーも点在するようになりました。
防災機能を備えた公園
数ある公園の中でも、比較的新しい機能を搭載しているのが、今回訪れた富士市にある原田公園。市内では中規模の公園ですが、ローラー式滑り台やクライミング用ネットといった遊具が充実しており、夏季限定で利用可能な湧水の川も魅力的です。
遊ぶ目的としても、個人的に評価が高い公園ですが、ここに追加された防災機能とはどんなものなのでしょうか?
まずは太陽光発電による照明。公園内にいくつかある広場にあわせて設置されています。これによって災害時、停電になった際にも夜に明かりを確保することができます。
よくある設備にもこんな仕掛けが・・・
他にも仕掛けが施されています。
例えば、こちら。
一見、単なる屋根付きの休憩スペースですが、実はテーブルの横に配置されている縁台に仕掛けがあります。よく見ると縁台に取っ手のようなものが・・・。この中にはシートが収納されているそうです。
作業手順は、
1.収納縁台の座板のネジを外し
2.座板を開けて、テントシートを取り出す
3.屋根の内側にあるリングにフックを取り付ける
4.テントシートの下部も固定フックに取り付ける
災害時にはカーテン状のシートを屋根の内側に掛け、柱の外側を囲うことで一時避難場所や災害対策本部として使用できます。
こちらのマンホールにも仕掛けがあります。
円の中央部にあるシーリング部分をカッターで切り、中蓋を左右に開けると穴ができるのですが、災害時には、防災倉庫に保管されているテントを災害対応トイレの上に組み立てて使用することが可能。
パイプフレームを組み立て、テントシートを取り付ける(フレームに覆いかぶせる)ことで、外部の目を遮断できるようになります。
最後のこちらは分かる方が多いのではないでしょうか。
専用のレンチでビスをゆるめ、ベンチを取り外すと、災害用のかまどとして使用できます。ベンチの上部に内蔵されている補助脚を引き出すことで独立したベンチとして使用でき、脚の部分と下に敷かれているレンガがグリルになるそうです。
普段何気なく使用している公園でも、実は意外なところに防災機能が設置されているかもしれません。日頃から確認しておけば、いざという時(災害時)に役立つものばかりですので、特に広域避難場所に指定されている公園に行った際は、今後も確認してみようと思います。