11月に行われた、あたらしい学校の説明会に行ってきました。
あたらしい学校を知ったキッカケは浜松市天竜区にある春野町で行われた「大地再生講座」に参加したことでした。あたらしい学校のスタッフをしていらっしゃる方が参加しており、息子の感性や植物に対する興味、知識などに感銘して下さいました。
「ぜひ、うちの学校に入学を!」と、声をかけて下さったのです。
普通の学校に通わせることに不安を抱いていた私たち夫婦は、ここだったら息子の個性を活かせる場所になるのでは!?とお話を聞きに行ったのでした。
あたらしい学校とは
静岡市に今春開校したオルタナティブスクール(もう一つの学校)です。不登校の子を対象としたフリースクールではなく、特色ある教育目的とする民間の学校です。ただ、教育法で定めた学校ではないため、学区の小学校へ籍を置く必要があります。
こちらのあたらしい学校では、既存の教室での授業ではなく、課外授業や自分の関心のあるものを自分主体で決め、学んでいくスタイルです。
基礎学習は言葉や数など、籍を置く学校の教科書を使い、1日1時間だけやります。既存の学校では何時間もやる勉強が「1時間だけ」ということで、通っている子供たちは集中して取り組めているようです。
あたらしい学校に通う子の中に、「何をしても自由ならゲームをやりたい!」という子がいたそうです。「それなら、自分で作った電気を使うならゲームをしていいよ」とスタッフは応えたそうです。
なんとその子は、発電装置を自分で作ってしまったそうです。それだけでは終わらず、太陽光発電を作るワークショップに参加したり、プログラミングを学び、自分でゲームを作ってしまったそうです。そのうちに、「人が作ったゲームはつまらない。自分が作ったゲームの方が楽しい」と言うようになったそうです。
「自分で決め、自分で選択し、自ら学ぶ。」
自分で考え、協力者を見つけ、学んでいく。そうした知識は忘れずにずっと自分の中に残ります。
既存の公立や私立の学校では、一方的に与えられる授業では考えることをしなくても、言ってしまえばボーっとして過ごすこともできてしまうわけです。そうした授業がずっと忘れずに残っているのか、そう考えると、とても勿体ない気がします。
今の教育は「富国強兵政策」というものが背景にあります。明治時代の考え方です。軍隊を作るため、工場に対応するためのシステムとも言えます。
これからは人口が減少し、人口不足による倒産なども考えられる時代です。簡単な仕事はAIに代わっていきます。そういう中で、今の教育スタイルは時代錯誤な気がします。これからは自ら生み出し、職業も作っていくような時代になっていきます。
従来の学校からオルタナティブスクールに通い始めた子どもたちは、それまでは受け身だったため、「自分で考え、自分で決める。」ということがとても大変で、なかなか難しい作業だったようです。今、新卒で働き始めた新人たちにも同じことが言えるのではないでしょうか。
こんなことを考えていると、自分の子供たちは将来のためにもオルタナティブスクールに行く方が良いのでは?と思ってしまいます。
「友達は大事」という考え方もあります。でも居場所は、作ってしまえばどこにでも作れるものです。息子には同級生というくくりに縛られずに、色々な場所で色々な人とコミュニケーションを取り、自分らしく楽しい毎日を過ごしてもらいたいと思います。