シリーズでご紹介していく「避難ルートを実際に歩いてみました」。今回は沼津市西浦にある「らららサンビーチ」です。
実は環境省が認定する「水質が特に良好な水浴場」に何年も連続で選ばれているほど水がきれいなこのビーチ。沼津の市街地からでも(渋滞さえなければ)30分以内で行けるのでとても人気があります。
温水シャワー10箇所(有料)、 冷水シャワー4箇所(無料)、男女更衣室(無料)、多目的トイレも完備されていて大人気のらららサンビーチ。
駐車場が130台しかないので海水浴シーズンはすぐ満車になってしまいますが、夏のような陽気だったゴールデンウィーク2日目は意外なことにとても空いていました。海辺のピクニックには穴場です。
もし津波が来たら?
まずは静岡県のハザードマップでこの地域での想定津波高を見てみましょう。
上の図を見てわかる通り、らららサンビーチ付近では「海岸部の想定津波高が8.0m(赤い数字)」で、「津波浸水深は4m~9m(濃い水色のゾーン)」です。
津波到達時間については「陸域での津波の浸水深が30cmとなる時間」が「地震発生から10分」と想定されています。
たとえ30cmであっても津波に足を取られるのは危険です。なので念には念を入れて「5分以内に標高20m」までは行きたいところです。
ということでいつもどおりにアプリ「高台サーチ」で検索してみようと思ったのですが、今回その作業は不要です。なぜなら、ビーチのすぐ背後にこれがあるからです。
海からすぐ山。肝心は整備状況
このコーナーで何回かご紹介しているように、伊豆は海のすぐ近くまで山が迫っているため、「高台は目の前」というケースが多いです。
つまり立地的には津波から逃げやすいので、あとは「高台に登りやすいような整備がされているかどうか」が肝心です。その点このらららサンビーチはかなり安心感が強いです。
また、らららサンビーチの砂は固くまとまるというか、あまり足が沈まないので歩きにくさを感じません。波打ち際からでも道路を渡ってこの階段まで行くのに3分あればじゅうぶんでしょう。
ただし見てわかるように階段の幅はそれほどなく、登れる人数は限られるので、すばやく、しかし焦らず冷静に登っていくことが大事です。このビーチでは「避難階段が視界に入る」ことが心構えになりますし「焦らない」にもつながる気がするのでいいですね。
大人気の「らららサンビーチ」はとても良いビーチであることが再確認できました。帰りは近くの内浦にある「いけすや」でアジフライを食べよう!