我が家では災害時に防災リュックを持ってすぐ避難できるように用意しています。最近になって妻が購読している「MEGA地震予測」で、南関東や伊豆半島で大きな地震が起きる可能性が指摘されており、さらに備蓄を強化していました。
そんなとき、妻からこんな疑問が投げかけられました。
「防災リュックって本当に必要なの?」
そういえば12月に行われた地域の防災訓練では防災リュックを背負って訓練に参加しましたが、あまりにも重すぎて子供を抱えて動けず、途中で防災リュックを置きに家に帰ってきてしまったのでした。
何のための防災リュックなのか?
そもそもなぜ防災リュックが必要なのでしょうか?
一般的には災害時に「命を守るため」の非常食や防災備品を持ち出すために必要とされています。我が家でも防災リュックに以下のものを入れていました。
・食料 2~3日分
・水(2リットル×4本)
・ラジオ
・救急用品
・カッターナイフ
・ポリ袋
・カッパ
・筆記用具
・軍手
・小銭 etc
これだけ入ると重さは10kg以上になります。防災学習室"しえ~る"で見た防災リュックと同じような内容で用意しましたが実際に背負ってみると、子供を抱えて避難することはとても難しく感じました。「命を守るため」の防災リュックが、逆に逃げ遅れの危険を招く可能性があるように思いました。
本当に必要なものだけ持ち出す
我が家では大地震が起こったときには、平日であれば1km先の幼稚園まで子供たちを迎えに行かなければなりません。10kg以上もある防災リュックを背負って子供を迎えに行くのは現実的ではありません。娘は不安になると抱っこやおんぶをせがむので、なおさらです。本当に最低限必要な下記のものを優先して持ち出そうと思います。
・現金
・印鑑
・通帳
・保険証
・懐中電灯
・ラジオ
・子供を安心させるためのおやつ
・おもちゃ
・飲み物
あれもこれも持ち出そうとして逃げ遅れて命を危険にさらしては本末転倒です。命より大切なものはありません。
もう一度整理して考えてみると・・・
防災リュックに備蓄することの必要性を調べているときに、1次持ち出し袋、2次持ち出し袋とに分けて用意することが奨励されていました。
(一次持ち出し袋)
地震などの災害発生時に屋外へ逃げる際に持ち出す袋。
1日生きるためのものを入れておく。
迅速に持ち運べるようにできるだけ軽くしておく。
(二次持ち出し袋)
地震などの災害がある程度収まってから、家に取りに戻る袋。
3日間生きるためのものを入れておく。
我が家で準備していた防災リュックは一次と二次を一緒に収納していました。これでは地震発生時には防災リュックは大きすぎて安全に持ち出せません。本当に必要なものだけを持ち出すように小さいリュックなどに詰め替えることにします。
防災グッズの売り場や展示場を見ていると、中身の入った大きく重たい防災リュックが展示されているため、それを地震発生時にもって逃げるように勘違しやすいため要注意だと感じました。一次持ち出し袋としては、我が家では大きな防災リュックは向いていないという結論に達しました。
大きな防災リュックが二次持ち出し袋として使えないかを検討しました。地震が収束しても、家が倒壊していれば防災リュックは持ち出せません。倒壊していなければ、避難所に行く必要がなく備蓄品を持ち出す必要がありません。
非常持ち出し袋の必要性に疑問を投げかけるような記事もあり(記事は古いものですが)、結局我が家でも防災リュックの必要性がよく分からないままとなってしまいました。
非常持出袋ですが、自宅が全半壊して立ち入りが困難な状況では、持ち出せる可能性はほとんどありません。
つまり、非常持出袋とは必要となる人には持ち出す余裕もなく、安全に持ち出せる人には不必要、というちょっとした悩ましい逆説を抱えているのです。
"しえ~る"で学んできたことや、防災サイトでの奨励で防災リュックを用意しましたが、我が家の場合においては深く考えずに何となく買ってしまったと反省することとなりました(だからと言って備蓄品や非常食を用意しないというわけにはいきません)。
防災リュックだけでなく必要な備蓄品は家庭ごとに必要なものが違うため、家庭の実情にあった準備をおこなうことも必要であると思いました。
以上、我が家の防災会議でした。