岩手復興ドラマ、撮影最終日の夜は陸前高田の鶴亀鮨での撮影が行われた。撮影の見学に行ってみると、知人がエキストラとして参加していて驚いた。そればかりか、ドラマの原作者である佐々木俊夫さんは、鶴亀鮨のご主人と同級生だったと聞いてさらに驚いた。
さらに、エキストラとして撮影に参加した知人が、鶴亀鮨の店員さんとボランティア活動の同士だったり、そもそもご主人とも仲良しだったり。いろいろな人と人のつながりがあって、町というものが形づくられていることを実感させてもらえたひと時だった。
撮影現場では鶴亀鮨のご主人が、飲み干すまで置けない杯(土佐でべき杯と呼ばれるものの一種)を披露。残念ながら撮影に使われることはなかったようだが、茨城の人が一本松をイメージして贈ってくれたという杯は、現場で話題になっていた。
鶴亀鮨さんでのシーンではエキストラの声は拾われていなかったようだが、本編には登場しないところで、この杯の話で盛り上がっていたのかもしれない。
鶴亀鮨さんは陸前高田では知らない人がいない超有名店。新鮮な寿司や料理の味はもちろん、震災のこと、現在の陸前高田の町のこと、将来のことなど語り尽くせぬほどたくさん話してくれるご主人の人柄からファンが多い。陸前高田に来たらまずは鶴亀鮨に行かなければというリピーターも相当数に上る。忙しくてお話しができない時もあるからということか、ご主人は支援への感謝も込めて、震災後の生活についてまとめた小冊子を作り、お客さんに配っている。
ドラマの撮影ということでご主人や、ご主人のお仲間たちとじっくり話せなかったのは残念だったが、このドラマに登場する寿司屋が鶴亀鮨さんであることに気づいたファンの皆さんが、また陸前高田に行かなければと思ってくれたらいいなと思う。
どんなことでもそうだだが、人と話すことで理解は深まる。見ただけでは分からないことを教えてもらえる。知り合うことで世界が広がっていく。
陸前高田の「しゃべれるお店」の代表格、味と人情の鶴亀鮨にぜひ!
味と人情の鶴亀鮨
岩手県陸前高田市竹駒町字相川7-1