【世界一周の旅・南米編 Vol.15】世界で最も心を揺さぶられる滝、イグアスフォールズ

これまでに見てきた滝で最も良かったのはどこ?と聞かれて真っ先に思い浮かぶのが、南米の「イグアスフォールズ」です。この滝ほど壮大で圧倒された瀑布を見たことはありません。今日は世界一の名瀑、イグアスの滝をご紹介します。

世界最大、イグアスフォールズ!

世界三大瀑布のひとつ、イグアスフォールズは世界最大の滝です。現地の先住民・インディオの言葉で「大いなる水」を意味する滝は、幅約4.5キロ、最大落差80メートル、水量毎秒6万5千トンと言われています。同じく三大瀑布のひとつであるナイアガラの滝は幅900メートル、水量毎秒約3000トン(※諸説あり)とのことですから、その規模がわかります。

かつて、アメリカ合衆国のフランクリン・D・ルーズベルト大統領の夫人がイグアスの滝を訪れた時、あまりの迫力に「かわいそうな私のナイヤガラよ」と口にしたことは有名な話です。

ウシュアイアからブエノスアイレス。そして、イグアスフォールズへ

南極から世界最南端の都市・アルゼンチンのウシュアイアに戻った私は、同国の首都・ブエノスアイレスへ一気に飛びました。

旅行中の移動手段は、交通費やその土地の風景や人々の暮らしを見たいという思いから、できるだけバスや電車、船などを利用するようにしています。

しかし、ウシュアイアからブエノスアイレスまでの道のりはなんと約3,000キロ。チリ・サンティアゴからウシュアイアへの長距離移動に荒れるドレーク海峡の船旅と、ハードな移動が続いただけに楽をしたいという思いがありました。さらにバスと飛行機の値段がたいして変わらないと言うではありませんか。しばらく悩んだ末、快適さの誘惑に負けてエアーを利用することにしたのです。

ウシュアイアの空港を飛び立ち、約3時間半の空の旅を楽しむともうそこはアルゼンチンの首都。さすがは飛行機。速いです。ブエノスアイレスに到着すると数日滞在し、南米で最も楽しみにしていた場所のひとつ、イグアスフォールズへバスで向かうことにしました。

イグアスフォールズはアルゼンチンとブラジルの国境にあり、両国から見ることができます。私はまずブラジル側から見ることにし、同国における観光拠点となる「フォズ・ド・イグアス」の街を目指しました。ブエノスアイレスからの距離は約1,300キロ。南米の広さを改めて痛感です。

ブラジル側のイグアスフォールズ

ブラジル側から見るイグアスフォールズの特徴としては、少し離れた位置から無数に落ちる滝を展望できる点にあります。イグアスの滝は大小約300もの瀑布から成り、その多くはアルゼンチン側にあります。そのため対岸のブラジル側からは滝を俯瞰的に見ることができ、その規模を特に実感することができるのです。

チケット売り場から滝まではけっこうな距離があるのでバスで移動します。終点は数あるイグアスフォールズの中で最も大きく、そして人気のある滝、「悪魔の喉笛」を見ることのできる展望台の近くです。しかし、私は途中下車をして、鬱蒼と茂る森の中から流れ落ちる滝を見ながら展望台を目指しました。

イグアスの滝。ブラジル側にて撮影

展望台からは悪魔の喉笛を中心に、上空から見てU字型に連なる壮大な滝を見ることができます。

アルゼンチン側のイグアスフォールズ

アルゼンチン側では、滝をより間近で見て感じることができます。流れ落ちてくる水を目の前で見るのはもちろんのこと、ボートに乗って滝に突っ込むツアーまであるから驚きです。

近くで見られるのがアルゼンチン側の特徴とは言っても、そこは巨大なイグアスフォールズ。必然的に遠くの滝を眺めるような光景もあります。いくつもの滝が森から流れ落ちる光景は壮観です。

アルゼンチン側の最大の見どころもやはり「悪魔の喉笛」です。ただし、ブラジル側の展望台よりもかなり近い場所に造られており、間近でみることができます。

展望台へは園内を走るトロッコ列車に乗って終点で下車。そこから20分ほど歩くと到着です。「悪魔の喉笛」が轟々をたてて流れ落ちる光景はまさに大迫力です!

展望台の北側には、ブラジル側の滝を見ることができます☆

イグアスフォールズはこれまでに見たなかでも最も壮大な滝でした。初めて目にした時の突き上げてくるような感動は忘れることができません。世界最大の滝は、最も心を揺さぶられた滝でもありました♪

<「【世界一周の旅・南米編 Vol.16】南米の秋葉原、「シウダー・デル・エステ」でデジカメを買う♪」 へ続く>

イグアスの滝

前回の話