今年の4月上旬、韓国経由でベトナム旅行に行ってきた。その際に利用したソウルの仁川(インチョン)国際空港がとても便利で驚いた。
以前から話には聞いていたものの、実際に使ってみるととにかく利用者の視点に立ったサービスが際立っており、個人的に「また利用したい空港」ナンバー1である。
世界唯一の国際空港管理団体である国際空港評議会(ACI)が公表している「サービスの良い空港ランキング」で、毎年高い評価を受けているだけはある。
今回、実際に体験&見てきた世界トップクラスの空港サービスの一部をご紹介したい。
仁川国際空港のありがたい設備
まずびっくりしたのが、無料のシャワールーム。
「ソウル経由でベトナムに行ってくる」。そう旅行仲間に言うと、
「仁川国際空港はとてもいい。空港内に無料で使えるシャワーもあるみたいだよ!」と教えてくれた。
半信半疑だったが、もし本当ならばトランジット旅行者には大変ありがたいサービスだ。真偽のほどを確かめ、真実ならばどのようなものか見てみたい。そんな思いから空港に到着してまず最初に探してみると・・・
本当にあったので行ってみた。
まず、想像以上に綺麗な外観に驚く。
中に入るとシックな内装で、さながらホテルのロビーのよう。落ち着いた感じが漂っている。
受付の女性に利用したい旨を伝えると(※英語でOK)、彼女は使用状況をチェックして空いてる部屋を教えてくれた。そして続けて
「バスタオルはお持ちですか?」と尋ねてきた。タオルは持っていたものの、
「貸していだけますか」と言うと、バスタオルの他に体を洗うタオルやシャンプー、ボディーソープなど一式を貸してくれた。これもまた無料サービスというからすごい。要は着替えだけ持っていけばいいのである。
ちなみにシャワールームの利用条件として、トランジット旅行者であることが必要とのことで、ソウルまでの航空券の半券と乗り継ぎ先までの航空券を提示した。
シャワーは当然個室になっているのだが、まるでホテルの部屋のような造りである。
中に入ると収納棚や洗面台があり、その奥に全面ガラスの壁で仕切られたシャワールームがある。全てが洗練されたデザインでオシャレだ。
汗を流すだけなら無料シャワーで十分であるが、このほかにも有料のサウナ&マッサージ施設やトランジットホテル(24時間営業)も空港内にある。
仁川国際空港は免税店も数、種類ともに充実しており素晴らしい。
恐らく店舗数は世界トップクラス。ショッピングが好きな方は乗継時間に遅れないように注意が必要である。
吹き抜けの通路の両脇に軒を連ねている様は、空港のターミナルビルというよりはショッピングモールのようである。
ちなみにソウル市内にも免税店が7店舗あり、そこで買った品物の受け取りは基本、空港で行うとのことである。
子供連れの旅行者に嬉しい施設が「キッズゾーン」である。空港内に子供が楽しむことのできる遊具が設置されており、24時間無料で自由に使える。
その他にも無料wifiや郵便局など、様々なサービスを利用することができる。
乗り換え時間の関係で全てを見ることはできなかったが、他にも韓国の伝統工芸品の製作体験ができる施設や、宮中文化や伝統美術、伝統音楽などを展示した韓国文化博物館などの施設があり、いずれも無料だという。
仁川国際空港の競争力
今回初めて仁川国際空港を利用したが、世界トップクラスの「お・も・て・な・し」に、同空港がアジアのハブ空港としての地位を確立した理由が納得できる。
また、仁川国際空港はトランジットだけではなく、ストップオーバーにおいても市内へのアクセスや魅力的な空港サービスがある。今回の旅行で韓国の国際空港が持つ競争力の源泉を見たような気がした。
仁川国際空港
Text & Photo:sKenji