今日は会社で午後から8時過ぎまで、震災の慰霊とこれからを考える集いがあった。いつもより遅めに帰宅して、ちょうど部活から帰ってきたばかりだった子どもに「ちょっと手を貸してよ」と言ったら、「キャンドルやるんだ。今日は風も強いからね」との返事がかえってきた。
子どもとは何度か東北に行ったから、共通の知り合いも少なくない。しかしまあ、ひとの話を聞かない盛りの年頃だ。こっちが単身で東北の方へ行って帰った後に、とある地名を出して話をしても、ふんふんと空返事のこともある。それでももちろん、今日のことは覚えている。嵐のように風が強い中、火が消えないように、そして危険がないようにキャンドルを守りながら写真を撮るのを手伝ってくれた。ありがとう。
ぽつりぽつり、東北のことをやり取りした後、それを引き継ぐようにして子どもの方から話題を変えた。どうしても今日の出来事として話したかったらしい。
それは道場にハノイ工科大学の人がやって来ていて、その人がすんごく優秀だったんだって話。今日のこの日にそんな話をするとは。4年前のことを日本中にだけじゃなく、1000年後の世界に向けて伝える気持ちで働いていくのは、こいつらの世代なんだな。実感としてそう思った。