富士山五合目の紅葉が最盛期という話を聞き、昨日、静岡県の富士宮口五合目へ紅葉を見に行ってきました。この日、富士山の麓にある三島市は快晴だったのでかなり期待をして行ったものの、山頂は残念ながら雲がかかっていました。しかし、五合目で辛抱強く待ち続けているとわずかでしたが、富士の頂が顔を出してくれました。
富士山の紅葉の特徴は、標高差があるために比較的長い期間にわたって楽しめることです。富士山頂付近には樹木が生えていませんが、五合目あたりから麓までは木々に覆われています。富士山の紅葉は標高の高い五合目あたりから低い麓へと徐々に下りてきます。針葉樹も交じっているので黄色、赤、緑など、色とりどりの森を楽しむことができます。
富士山スカイラインで富士宮口五合目へ
今回訪れた富士宮口五合目は富士山南側の静岡県富士宮市にあり、富士山スカイラインと呼ばれる県道で行くことができます。富士山頂へ最短の登山ルートがあるために夏場は登山者で大変混みあいます。そのため例年、7月上旬から9月上旬まではマイカー規制が実施され、自家用車で富士宮口五合目へ行くことはできません。
富士山スカイラインは富士山南側の山腹を取り巻くように作られており、中間あたりに富士宮口五合目に向かう道が分岐してあります。自宅がある三島市から富士山スカイラインの五合目への分岐点に向かう途中、水ヶ塚公園という広い駐車場を備えたパーキングエリアのような公園があったので立ち寄ってみました。山頂が雲にかかっていたためにあいにくの光景でしたが、晴れていれば同公園から富士山と紅葉の素晴らしい景色を見ることができると思います。
水ヶ塚公園には「腰切塚」と呼ばれる小山があり、展望台も作られているそうです。私はその存在を知らなかったのですが、この展望台からの眺めが大変いいそうです。なんでもこの腰切塚には大昔に噴火した火口跡があり、草に覆われた小さな火口跡に降りることもできるようです。水ヶ塚公園の駐車場から歩いて15分ほどで展望台まで行けるとのことなので、次回、富士山スカイラインを通る際にはぜひ立ち寄ってみたいと思っているポイントです。
富士宮口五合目への分岐点から五合目まではつづら折りの道で一気に標高をあげていくことになります。なお、分岐点から富士宮口五合目までは冬季閉鎖となっているので、行くことを検討されている方は下記WEBサイトでご確認されることをおすすめします。ちなみに昨年の例ですと、11月18日午後から通行止めになっています。
分岐点から富士宮口五合目までの富士山スカイラインは約13kmの急な坂道です。中間地点にトイレと車が30台ほど停められる駐車場があります。途中の道路は登り車線全線で駐停車禁止となっています。
周りの木々は、分岐点から五合目へと標高をあげるにつれてどんどんと色づいていきました。
富士宮口五合目の標高は約2,400mあります。自宅がある三島市との気温差は約14度ほどあり、ダウンジャケットなど平地での真冬の服装が必要でした。麓からはちょっと想像もつかないほどの寒さです。
富士宮口五合目には車が約350台ほど停められますが、私が訪れた時は登山口付近の駐車場はほぼいっぱいでした。今の時期は登山道が閉鎖されており山頂までは登ることはできないものの、六合目にある山小屋までは登ることができました(※)。
富士宮口には小さなお子さんを連れた家族連れも多くいたのですが、元気いっぱいの子供は六合目へ行きたくて仕方ないらしく、登山道を登って行こうとしていました。しかし、それを見た親御さんが半分叱りながら必至で後を追いかけて止めていたのを数組ほど見かけました。大人より元気いっぱいな子供とそれを追いかける親御さんの光景に思わず心が和みました。ちなみに私は六合目への挑戦をさっさとあきらめて、五合目付近をぶらぶらしていました。
※今年、六合目にある山小屋の閉鎖は10月23日の予定だそうです。積雪状況により閉鎖が早まることもあるそうです。
山頂の雲が晴れることを祈りながら1時間近く登山口付近で粘っていると、わずか数十秒だけでしたが頂上が顔をのぞかせてくれました。雲がサァーと晴れて青空をバックに荒々しい茶色の山肌と頂が見えた瞬間、思わず気持ちがたかぶって頂上へ行きたくなりました。山頂はすぐに雲に隠れてしまったものの、一瞬でもその姿をおがめたことに感謝して五合目の登山口を後にしました。
富士山の紅葉はこれから麓へと徐々に移動していきます。富士山中腹に沿うようにある富士山スカイラインには広葉樹が茂っており、この後もしばらく富士山と紅葉の組み合わせが目を楽しませてくれそうです♪
富士宮口五合目
参考WEBサイト
Text & Photo:sKenji
もしもの時のために、一度目を通しておかれることをおすすめします。