ロッシーハウスのすばらしい夜を満喫!
3日目 4月27日(日曜日)
◆ロシナンテスな朝-Two
今日は日曜日、閖上で朝市が開催される日。コンパスポイントの皆さんも楽しみにしていたイベントです。早朝7時に集合して10人乗りのGCに乗り込みレッツゴー。
朝市には鮮魚店を中心にキッチンやパン屋さん、お菓子屋さん、たこ焼き屋さんなど多彩な店が並びます。とりわけ人気なのが鮮魚店で買った牡蠣やホヤ、魚等を、外にセッティングされている炭火コンロで焼いてその場でむしゃむしゃ食べるという浜焼き。コンパスポイントの皆さんは、浜焼きを食べたり大きな串団子を食べたり、さすが若者朝から食欲旺盛の様子。父子は市場の奥の食堂でちゃっかり穴子丼と海鮮丼を食べちゃいました。まったくこっちもこっちだ! 夜更かしした早朝だというのに。
◆東松島方面へ
朝市からいったんロッシーハウスに戻った我々は、名残惜しさをかみ殺しつつ、次の目的地に向けて出発です。ロシナンテスの皆さん、ロッシーな縁で知り合えたコンパスポイントの皆さん、ありがとうございました!
今日の目的地は石巻と女川。東松島を経由して向かいます。
途中最初に立ち寄ったのは東名(とうな)の水没地。津波と地盤沈下で長い間水没していた場所が、数年ぶりに姿を現した場所です。東北の海岸線にまだこんな場所が残されているというのはある意味で驚きです。
行方不明の方の遺品や遺骨が見つかってもおかしくない場所で、息子はペンギンの玩具の残骸を発見しました。父にはどうしてもペンギンには見えませんでしたが。
東名からは、大曲浜の慰霊碑で焼香と礼拝。ここは大曲浜獅子舞保存会の人たちにとって、とても大切な場所。父のささやかな決まり事を息子にも伝えました。
ここからすぐ近くの大曲の新橋。青い鯉のぼりが掲げられた場所を経由して、女川出身のNさんとの待ち合わせ場所、石巻の中瀬へ向かいました。
◆中瀬でNさん家族と合流
女川出身のNさんのご家族は、以前に数回伊豆に来ていただいたことがあり、その時からの顔見知り。最近ではぽたるページにも深くて感動的な記事をたくさん書いてくださっています。Nさんの息子さんも、うちの息子も剣道をやっているという共通点もあって、以前からいつかお会いしましょうと約していた待望の出会いでした。さてさて息子たち、どうする??
展示期間延長中の「輝く人」の彫刻に見入っていたら、石ノ森萬画館前の芝広場で開催中の「にじいろクレヨン」(こどもの遊び場支援のNPO団体)のイベントの中に見覚えのある男の子たちの顔を発見。
にじいろクレヨンの外遊びイベントでは、トンカチやノコギリで不思議な立体作品を作ったり壊したり。そうこうするうちに未就学男子と小学5年生男子、そして中3男子はすっかり打ち解け。
遊びからなかなか離れようとしないのを、ご飯食べに行こう! と半分だます形で女川へ向けて出発。1台の車に同乗するや「お腹すいた〜」の大合唱。まずはきぼうの鐘商店街の人気店「食事処 三秀」さんへ。いやあ盛りがいいこと。
きぼうの鐘商店街では、セラミカ工房さんでなんと静岡の会社の同僚のIさんにばったり出会うという偶然も!
女川の町ではこれまでにも「えっ、なんでここにいるの!」とびっくりな出会いを経験。女川ってきっとそういう町なのかもしれません。
続いて、女川バイパスから津波で流された高台の地域に下って行き、Nさんからしばし津波直後の状況についてレクチャーを受ける。
さらに町立病院に移動。どう考えても津波など来そうにない高台の駐車場よりも、さらに高い場所まで津波に襲われたという話を聞きおどろく息子。
かさ上げ工事が進む女川は、町立病院の高台から眺めても、ずいぶんと景色が変わっていた。Nさんでさえ驚いていたくらい。
さらに足を伸ばして、陸上競技場だった場所に建設された女川町で最初の災害公営住宅や、Nさんの自宅があった場所も案内していただきました。
知り合いの方と家族ぐるみで、小さなこどもたちが互いに遊びながら案内していただいた女川への小旅行。被災地ツアーとはひと味違って、親しくて楽しい雰囲気の中で震災のことが自然と耳に入ってくる。たとえば、まるで三兄弟のような雰囲気でじゃれあっていた彼らが、3年前にどんな経験をしたのか。後からでも少しずつ知って行く中で、災害のこと、命を守って行くこと、生き抜いて行くこと、生きてゆくということについて、考えを深めて行けるのではないかな――。
中瀬の駐車場に戻った後、剣道の型らしきことをやったり、3人で日が暮れるまで走り回ったりしている姿を見ながら、そんなふうに思ったのでした。
Nさん、息子さんたち、どうもありがとうございました!
◆夕食は日和キッチン夜の部で
夜行バスで石巻にやっくる人たちのために早朝から営業している日和キッチン。夜の部がスタートしたと聞き、いつかは行きたいとの熱望が今宵ついに!
オーダーしたのはもちろん名物のジビエ料理。美しい見た目以上、想像以上の美味しさでした。お店が込んでいて、オーナーの天野さんやシェフの清美さんとほとんどおしゃべりできなかったのは残念だったけど、料理とワインを通じてしっかりお話しできましたよ!
料理もさることながら、清美シェフの手作りパンのおいしさは、もしかしてさらにグレードアップ?!
息子氏にねだられてテイクアウトもお願いしました!
今年の正月の獅子舞の模様。場所はもちろんこの場所です。