9月3日という日

2013年の9月3日

阿部首相、総理官邸で開催された原子力災害対策本部の会合で「福島第一原発の廃炉を実現できるか否かを世界中が注視している」と発言

廃炉には30年かかるとか、いや40年以上だとこれまで語られてきた話は、
「廃炉が可能である」ことが大前提だった。
この日の阿部首相の発言は、廃炉そのものの困難を、首相自らが認めたともとれ、きわめて重大。

汚染水問題をきっかけに明らかになりつつある、
東電福島原発の本当の「現状」に注目する必要がある。

▼米とイスラエルが地中海でミサイル迎撃実験

オバマ政権がシリアへの軍事圧力を高める中、ミサイル迎撃システム「アロー」の実験が、米イスラエル合同で実施された。
事前通知がなかったため、ロシア国防省による「地中海からミサイルのようなもの2発が発射されたことを探知した」との発表が先行する形となり、イスラエル国防相のミサイル実験発表までの間、緊張が走った。

▼パキスタンで銃撃されたマララさん「世界に平和をもたらすのは教育」

女性が教育を受ける権利を訴え「勇気ある少女」と世界から注目されてきたマララ・ユサフザイさんが、イギリス・バーミンガムの図書館の開館式で「世界に平和をもたらすのは教育」と訴えた。
マララさんは2012年10月9日、スクールバスの中で銃撃を受け、その後バーミンガムの病院で数回の手術を受け療養中だった。
NHKのニュースウェブが伝えたところによると、

「1冊の本、1本のペン、1人の子ども、1人の教師で世界は変えられます」と述べたという。

▼福島の危機軽減のため日本政府は国際的な支援を要請すべきと「Nature」が言及

世界的に権威のある学術誌「Nature」が9月3日付の社説で、原発事故に対する東電と日本政府の対応を厳しく批判し、危機軽減のノウハウを持つ研究者チームに、調査とクリーンアップへの協力を求めるため、米国、ロシア、フランス、イギリスへ支援要請すべきと指摘した。

学術誌に政治的メッセージが掲載されることは極めて異例なこと。原発事故に対する海外の注目度は高い。

ネイチャーの記事は、内田樹の研究室「Natureから」の記事で日本語訳を読むことができる。

歴史の中の9月3日

1783年
アメリカ独立戦争を終結させる「パリ条約」がアメリカ合衆国とイギリスの間で締結。イギリスがアメリカの独立を承認した。

1856年
ハリスが下田に駐日アメリカ領事館を設置する。

1868年
「江戸ヲ称シテ東京ト為スノ詔書」が明治天皇によって発せされる。これにより江戸が東京になる(慶応4年7月17日)。
東京への実質的な遷都は行われておらず、京都と東京の両方を都とする案もあった。

1939年
9月1日にポーランドに侵攻したナチスドイツに対し、英仏が宣戦布告。

1944年
同年8月4日にゲシュタポに逮捕されたアンネ・フランクと家族が、オランダ北東のヴェステルボルク通過収容所を経て、この日、アウシュヴィッツ=ビルケナウ-ドイツ・ナチの強制・絶滅収容所へ移送される。

1945年
オーストラリア・メルボルン生まれのフリージャーナリスト、ウィルフレッド・バーチェットが広島を訪れ、GHQの検閲下で「No more Hirosima」の言葉とともに原爆の惨状を世界に発信する。

(情報を追加して再送します)