1.日没と同時に闇と化す部屋【微妙なひとり暮らし】

引越すことになった。


4万6千円の部屋から、2万7千円の部屋へ。

今まで会社の家賃補助で暮らしていたが、会社を辞めてしまえば当然、家を出なければならない。

それを承知で辞めたのに、引っ越し作業の時点で僕は萎えていた。

地方出身の僕は、辞めた会社の街の中で引越した。

その街の専門学校で勉強するためだ。

地元に帰る選択肢もあったが、それはなんだか会社に負けた気がして嫌だった。

こっちには頼れる友達もほとんどいない。

専門学校に通うためにはバイトも決めなくてはいけない。

わずかな貯蓄を減らすことにも、得体の知れない不安を覚えた。

明かりの無い部屋は、どこまでも暗いと思った。