サッカーの魅力を語る上で欠かせないアイテムの1つとしてユニフォームの存在が挙げられます。特に世界各国の代表チームのユニフォームは、その国を特徴づける個性的なデザインが揃います。このシリーズでは日本代表の歴代のユニフォームを紹介したいと思います。
99-00年【風モデル】コンセプトイメージ
99年4月にアディダス・ジャパン社との独占複数年契約が結ばれ、機能性とデザイン性の融合が進みました。フィリップ・トルシエ監督の下、フル代表からユース年代まで一貫した強化が図られ、99年ワールドユース準優勝、2000年にはシドニー五輪ベスト16、アジアカップを圧倒的な力で優勝と結果を残しました。
下部年代での着用印象が強いモデルで、99年ワールドユースでフル代表に先駆けて着用され、フル代表では99年6月のキリンカップでホームモデルが初着用されました。しかし、アウェーモデルはアジアカップ前のPSGとのテストマッチで着用されたのみで、国際Aマッチでの着用は1試合もないという珍しいモデルです。
アディダスとの契約でフルモデルチェンジ
1998年まで日本代表のユニフォームを手がけていたプーマからアディダスに契約を変更し、デザインもフルモデルチェンジされました。98年フランスワールドカップで着用された『炎モデル』は力強さと結束力を感じさせてくれる剛モデル。『風モデル』はスピード感とシャープな動きを連想させる柔モデルだと思います。
この『風モデル』を初めて見たとき、『炎モデル』とは余りにもイメージが違うので驚きました。日本の和を連想させる独特のスタイルからワールドスタンダードへと移行した感があります。フィリップ・トルシエという海外で実績を持つ指導者を監督に迎え、アジアから世界に向けて飛び出して行くイメージを感じます。
99年ワールドユースで世界を驚かせた風モデル!
風モデルの印象的な出来事は99年ワールドユースで準優勝を果たし、ゴールデンエイジと呼ばれた79年組です。1979年に生まれた小野伸二、本山雅志、高原直泰、稲本潤一、遠藤保仁、小笠原満男、中田浩二らは後の日本代表を長らく背負う存在となり、当時から天才的な能力を発揮していました。
02年の日韓ワールドカップ、06年のドイツワールドカップに選出された代表メンバーのほとんどが、99年ワールドユースに出場した79年組なのですから驚きです。この79年組はイングランド、ポルトガル、メキシコ、ウルグアイという世界の強豪国を次々と撃破して決勝に進出しました。FIFAが主催する国際大会で日本代表の決勝進出は、男子女子を含めて全ての年代別で史上初の快挙でした。ゴールデンエイジがいかに図抜けた力を持っていたかを知り得るエピソードですね!