海の中が人生観を変える
島での遊びに海は欠かせません。どれだけ大きな島でさえ、車で1時間と走れば海に面します。
そんな海での遊びについて、とにかくオススメしたいのは潜ること。泳ぐことではありません、潜ること。もっと厳密に言えば、水中で視界を広げること。そこは、陸上とはまるで違う別世界が広がります。見知らぬ世界だけに、ちょっと物怖じしてしまう人もいるでしょうが、ぜひ一度、挑戦してみましょう! 陸上に平地や山地があるように、海中もまた起伏に富んだ形状をしています。洞窟、ホール、アーチといった、陸上とはまたひと味もふた味も違った景色。そしてそこを人間よりはるかに自由に泳ぐ魚たち。青を基調とした水中空間の彩りでさえ、異世界と呼ぶにふさわしい気がします。
そんな水中へのアプローチ方法は3つ。簡単なところでは「シュノーケリング」、水中で息ができる「ダイビング」、手軽さが魅力の「素潜り(スキンダイビング)」と挙げられます。 シュノーケリングは、3点セットと呼ばれる、マスク、シュノーケル、フィンを用いて行うもので、水中でも比較的身軽に動けることが魅力です。上から水中を見下ろすだけで、海の生き物たちと多く出会えるはず。
ダイビングの最大の特長は水中でも息ができること。行動範囲も格段に広がります。船を走らせれば大型の回遊魚にだって出会えます。南の島々は人気で、マグロやカンパチといった回遊魚のほか、イルカやクジラ、ウミガメも珍しくありません。 少々高度になりますが、慣れてきたなら素潜りにも挑戦して頂きたいところ。ダイビングのように重い機材を背負うことも無く、己の肺活量を頼りに潜ります。ダイビングでは機材や泡などに怖がり近づいてこない魚たちも、近くで観察できるかもしれません。(安価で楽しめるのも魅力です)
水中で遊ぶ人々の中には、海の魅力に憑りつかれ、海めぐり(つまり、島めぐり)に目覚めてしまう人をかなり見かけます。中には「人生観が変わった」と、断言する人も。島に移住する人、島の常連客も、多くが海に魅せられたと言って良いでしょう。 すべての生命も、元をたどれば「海から生まれた」と言われます。また「母親の胎内は海に近い」とも言われます。人々にとって、海の中とは想像以上に心地が良い場所なのかもしれません。