こんな夢を見た。駅に向かって歩きながら、いつも左に曲がる路地を右に曲がったら、目の前には日和山へ向かうなだらかな道が続いていた。道の両側には石巻の商店街。電気屋さんのおじさんが笑っていたり、ヒマワリのお姉さんが自転車で疾走してしていったり。サルコヤ楽器店の店頭にはお猿さんもいる。
そんな風景がとてもしっくりしていて、なにも不思議に思わなかった。振り返るときみがいる。いっしょに石巻の商店街を歩いている。もしかしたらきみはいまよりずっと幼い姿で、父さんと手をつないでいたかもしれない。そこの角を曲がったら橋通り。石巻ニューゼやコーヒーショップルーツさんがあって、道は内海橋に続いている。橋の向こうには漫画館。そして石ノ森章太郎が自転車で2~3時間もかけて通っていたという岡田劇場という映画館…。
あれ、岡田劇場って震災の津波でなくなったんじゃ。
そう思って目覚めたんだ。
2週間の出張から戻った夜。何百キロもはなれた東北の町が、まだすぐ近くにあるように感じた。
物理的にはたしかに何百キロの距離があるかもしれないが、本当はやっぱりすぐ近くにあるのだろうと実感するように思った。
そんなふうに感じるのはヘンかな?