鮫島彩・・・内股で左サイドを突破する女 【なでしこジャパン・選手名鑑】

いよいよ、ロンドンオリンピックの開催日が近づいてきましたね。夏季オリンピックとしては第30回目となる記念の大会です。各国の代表選手がどのような活躍を見せるのか、想像するだけでも楽しいですね!今大会で注目度の高い選手を紹介するこの企画。今回は日本女子サッカー五輪代表、鮫島彩選手をクローズアップしてみたいと思います。

【鮫島彩】 さめしま・あや

生年月日:1987年6月16日(25歳)
出身地:栃木県河内郡河内町(現・宇都宮市)
身長・体重:163cm・53kg

在籍チーム:モンペリエHSC
ポジション:MF、DF
利き足:右足

サイドバック転向で才能を開花

日本代表に選出される以前、クラブチームではミッドフィルダーやフォワードなど、攻撃的なポジションで活躍していた鮫島選手。2008年、なでしこジャパンに初選出されたとき、サイドの突破力を評価されて左サイドバックにコンバートされました。クラブではゴールを奪うプレーを求められてきましたが、代表ではサイドを切り崩してクロスボールを供給するなど、チャンスメーカーとしての役割を与えられました。それまでディフェンダーとしての経験が無かった鮫島選手。当初は慣れない守備に追われてプレー精度を欠いた時期もありましたが、試合を重ねるごとにディフェンスも安定。サイドにポジションを移したことで、前線のスペースにオーバーラップする機会も増えて、得意のドリブル突破を最大限に発揮できるようになったのです。

不動の左サイドバックとして代表に定着

2011年、ドイツワールドカップでは、左サイドバックとして全試合にスタメン出場。フランスのTV局は『相手にとって危険な存在、サイドからの突破が飛び道具』と評されました。実際に決勝トーナメントのスウェーデン戦ではゴール前で高速ドリブルを果敢にしかけ、決定的なチャンスを何度も演出していました。ロンドンオリンピック最終予選でもチームで唯一5試合にフル出場を果たすなど、攻守に渡って欠かせない存在となっています。

笑顔の裏に潜む危険なプレースタイル

鮫島選手は笑顔が可愛らしい美人選手として、多くの男性ファンを抱えています。内股のランニングフォームや、独特なドリブルフォームは、『女の子走り』『お買い物ドリブル』といじられることで有名。しかし、その乙女チックな容姿とプレースタイルは裏腹です。相手ディフェンダーを切り裂く高速ドリブル、ペナルティエリア付近で鋭く切り返してからの強烈なミドルシュート、敵陣内の深くまで何度もオーバーラップできる運動量。相手にとってこれほど怖いサイドバックはいないでしょう。

総括

現在、フランスのモンペリエHSCで活躍する鮫島選手。サラ・ムバレク監督は「鮫島はサイドバックだけでなく、もっと前の位置もこなす多機能選手。我々の戦術はサイドの役割が重要になってくる。彼女のようなプレーヤーを待望していた」と鮫島選手を高く評価しています。世界的に有名な名門クラブも認めるサイドからの突破力。オリンピックでも期待したいと思います!

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