令和6年は悲しい出来事からのスタートになってしまいました。
石川県能登地方を震源とする令和6年能登半島地震で被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
現在も過酷な状況の方々が大勢いらっしゃいます。被害にあわれた方々が一刻も早くもとの暮らしに戻れるように祈ります。
また、先日見かけたニュースで個人的にすごく気になったものがあります。
1日に震度7を観測した能登半島地震の影響で、金沢市内の観光業が複雑な思いを抱えている。市内では震度5強を記録したものの大きな被害はなく、市場や観光名所も通常通りに営業を始めた。しかし、観光客はコロナ禍並に激減し、予約が9割キャンセルになった店も。ある店主は「お客様の不安がある以上、キャンセルも『かしこまりました』と言うしかありません。難しいとこですよね。
引用元:予約9割キャンセル、コロナ禍並に人減少…金沢観光に打撃、「安心して来てと言えないし…」店主が明かす複雑な思い(まいどなニュース) - Yahoo!ニュース
上記のニュースを見て、以前熊本を訪れた際に現地の方からいただいた言葉を思い出しました。
この辺りは観光で成り立っている地域。お客さんが来なくなってしまうのは死活問題。かつて、新燃岳が噴火したことがあって、その時この辺は火山灰すら降らず観光になんの影響もなかったのに、ごく一部の被害状況が大きく報道されてしまって観光客が激減してしまったことがあった。
引用元:【復興支援ツアー2017レポート】熊本地震から1年半 熊本、大分の今を知る旅 by akaheru by akaheru
東日本大震災の被災地でも同様の話を複数回伺っています。
誰かが災害で大変な苦労をしているとき、「今はのんきに旅行なんかをしている場合じゃない。現地の人達が落ち着いたら行ってみよう」と考える人は非常に多いと思います。
それは現地の人のことを思ってのことだと思うのですが、その配慮が現地の人にとって本当にいいことなのか?は一人一人が考えなければならないと思います。
奥能登を始め被害の大きかった場所はまだ個人で足を運ぶ段階ではないかもしれませんが、同じ県内で普段とほぼ通常通り観光客を受け入れている市や街もあると聞いています。
そういったエリアも含めて、みんなが被災した県全体を避けるようになってしまうと、結果として現地の人達をより疲弊させてしまうことにつながっていってしまうのではないでしょうか?
地元が輪島や珠洲などで、仕事の為に金沢に住んでいるという人も多数いらっしゃると思います。
そういった人たちが普段通りに仕事ができることで、故郷の両親や親せきを支えることができるかもしれません。
まだ余震が続いていますし現地に足を運ぶのが不安、ということもあるかもしれません。
ただ、「こんな時に行くのは申し訳ない」と足並みをそろえるだけではなくて、現地に行くことも含めて支援の形を考えていく必要があると思います。
そっと見守って静観、ではなくて積極的に関わっていく。現地にボランティアへ行く、以外でも支援の形はたくさんあると思います。
金沢市ではこれから避難施設も作られていくとのことで、観光客を積極的に誘致できる状況ではないという話も聞きましたが、だからと言ってみんなで避け続ければ熊本での出来事が繰り返されてしまうだけではないかと思うのです。
自分も今現在現地に行ったわけではないし、なんの力にもなれていません。とにかくみんなで情報を集めてできることを探して、実行していく。それこそが大切なのではと思います。