文字だけでは伝わらない情報を視覚で伝えるための道具の一つと言っていい食品サンプル。
そんな食品サンプル作りを体験してきました!!
食品サンプル(しょくひんサンプル)は、飲食店の店頭あるいは店内に陳列される料理の模型。可塑性のある腐敗しない材料(蝋や合成樹脂など)を主原料として作られ、商品の細部を視覚的に説明するとともに、商品名や価格を同時に提示することによってメニューの一部または全部の役割を果たす。大正時代から昭和初期にかけての日本で考案された表現手法である。
天ぷらを作ってみる
まずは何を作るか決めるところから。
色々あるのでどれをやるか決めるのも楽しいところ。
息子がお寿司で、娘が天ぷらとレタスにしました。
食品サンプルの材質は蝋。
70度程の蝋を使用するため、手にかかると非常に熱いそうです。
そんな蝋が手についても熱くないように手を濡らしてから開始。
まずは天ぷらづくりから。
お湯の張られた容器に30cmほどの高さから溶かした蝋を落としていきます。
そこへ具材を表が下にくるように置いて、蝋をくるむ。
いらない蝋は手でちぎって、水の入ったボールに入れて完成。
メチャクチャ簡単ですが、美味しい天ぷらに見えるようにするにはいくつかの注意点があります。
・衣は30cmほど上から流す
・衣を巻いた後、冷やす前にギュッと握らない
下の写真は、低い位置から蝋を流したときの様子と握りつぶした海老の天ぷらです。
お寿司を作ってみる
お寿司は型を使って作ります。
息子は「いくらの軍艦」と「うにの軍艦」を選びました。
着色した蝋を型に流し入れて、予め作ってあるシャリをのせます。
蝋を固めるために、水の入ったボールに入れて10分ほど待ちます。
その間に「ガリ」を作ります。
お湯の中に薄く蝋を流して、ガリの形に整えて完成。
固めておいたネタとシャリ部分の周りについて余分な蝋を指ではがし取り、整えたら型から取り出します。
お湯で温めておいた海苔部分をお寿司に巻きます。
ハンダゴテを使って裏面の蝋を溶かして、海苔部分と接着して完成。
全く違うサンプルで娘と息子は一緒に制作しなかったのですが、息子の寿司作り中に娘はレタスを作っていました。
こちらもお湯の中に蝋を引っ張っていく工程が面白かったです。
ということで、完成しました!!
まとめ
実物に近づけるために、いろいろな方法を使って作る食品サンプル。
実際に作っていく過程を目の前で見ていると、ただの蝋がみるみるうちに本物のように姿を変えていくのが本当にすごいと思いました。
調べてみると食品サンプルというのは日本の独自の文化のようです。
なぜ日本以外では広がらないのか?
外国の人は事前に料理の視覚情報を知る必要性がなかったのか?
写真ではなく食品サンプルにする意味はなにか?
そんなことを考えると、食品サンプルの奥深さを感じます。