「食べられる野草探し」がクセになっているわたしは
見つけるとつい「採ってもいいのかな?」と思ってしまいます。
もちろん「誰かの土地に生えているならその人のものだろう」と思います。じゃあその手前で「どこまでが誰の土地なのか」を考えたとき「塀などの仕切りがないところの境目には何の目安もないんだろうか」という疑問が湧いてきました。
でも、野草探しが習慣づいていることも手伝って地面ばっかり見て歩いていたら「かなりいろんな印がある」ことに改めて気づきました。「境界標」と呼ばれるものです。
境界標とは
隣の土地との間には境界があるわけですが、地面に線が引いてあるわけではありませんので、何か目印がなければ隣の土地と区別できませんね。境界標とはこの「目印」のことです。
境界標は通常境界の折れ点に設置します。これにより境界標と境界標を結ぶ線が境界線であることがわかりますので、地面に境界線が引いてあるのと同じ事になるのです。
境界標があれば、誰が見ても境界の存在がわかりますので、土地の管理がしやすくなり、境界紛争は起こり難くなります。
細かいことはリンク先を読んでいただくとして、つまり「誰かの土地と誰かの土地の境界に設置されている目印」なんですね。
時代や目的によってさまざまな材質や形状のものがあり、気にして見ているとなかなか面白いものです。
いちばんよく見かけるのがこのように
正方形の金属の角に向かって矢印が記されているもので、それぞれ「矢印の先端よりこっちが境界標設置者の所有地ですよ」ということなんでしょう。
上のふたつの場合はちょうど境界のところで敷石などの造作も違っているため、ここが境目なんだなあとわかりやすいですが、下のふたつのように
造作の境目と境界標の矢印先端がずれていることもあります。見た目の境目は必ずしも法律上の境目ではない、ということでしょう。
他にはこんなふうに
細長い長方形や五角形のものもありました。また設置場所の都合でこのように
矢印の付き方やプレートの形が違うものもありました。最初のなんかはプレート自体もトンがって川ギリギリまでせり出しているようで面白いですね。
「設置場所の都合」といえば、壁や石垣などがあって「プレートを平面に設置できない」というパターンも見かけます。こちらです。
左のものは石にも赤い印がついていて所有者のこだわりを感じますし、真ん中のは2つの境界標が主張しあってるけどこのケースは境界どうなってるんだろう?
最後のは「下矢印バージョンは作ってない」ということでしょうか。
また、自治体名や紋章が表示されておらず、単に境界であることだけを表しているものもあります。
「境界はここです」という矢印ではなく「自分が境界線です」のパターンも。
十字型のものは境界線が交差しているということですね。
このような金属製プレートは、まあ言ってしまえばすごくありふれたものでありまして、わたしがより強く求めているのは「コンクリート製」のものなのです。
これはいわば表面に留められているだけの「金属プレート」と違って「四角柱が地中まで埋まっている」のがグッとくるポイント。ただ、気にして探しているわたしでもいまのところ
この2つしか見つけられていない状態です。右の感じで十字型のも見たことがありませんか?でもまだ見つけられない…。
さらに、こちら
で紹介されている「御影石」のものも探しています。これもどこかで見かけた記憶はあるのですが、ぜんぜん見つからないのです…。
食べられる野草探しも兼ねて、ますます「下を向いて歩こう」な日々が続きそうです。